もしも……………… 2nd

α11 カイト王子の苦悩 ページ46

「くそっ！おい行くぞ！」

バタバタと逃げ出す男達

「もしもし。今追い払った。走っていった先からして多分……。あ、見つかった？良かった、すぐ捕まえといて」

男達に手をあげた男の人が、電話を切ってこちらを向く

「捕まえたって。もう大丈夫」

「は〜〜。よかった〜〜。焦ったぁーー」

「大丈夫？」

ひょこっと後ろから現れる、大きなアーモンドアイ


マスクしてるけどこの人………凄く整った顔立ち…………


「ん？どっか痛い？」

「あっ、だいじょぶ。大丈夫です、あの、ありがとうございます」

見惚れていたことを誤魔化すように、急いでそう言う

「んーん。大変だったね。ってゆーかコウ君さっさとその手離してよ」

「ああ悪ぃっ。ごめんな、ずっと」

「セクハラ……」

「たいざーいっ！アオイ君っ、さっきのと一緒にこれも捕まえてもらわなきゃ！」

「ハルマっ！これってゆーな！そして不可抗力だ！」

「そんなこと言ってぇ……


何か………仲良し……だし、いい人……


それに………


若武達に……ちょっと似てる……かも


「それにしても、あいつらの話聞いてたら、1回自分で戦ったの？」

「え、あ、はい。最初は1人で。イケるかなって思ったんですけど、構えたら後ろから2人に掴まれてしまって」

「へぇ〜〜。噂通り凄そ〜〜」

へ？噂？

「ってか暑い。ちょっと暴れすぎた」

そう言って眼鏡の人は、帽子を脱いでマスクをとる


あれ……この人どこかで…………


「そだね。今ならいーか」


いまなら？ってどーいう……


そう思っているとその人も、顔回りのものをすべてとった

「俺もとろ」

もう1人の人も


やっぱり、どっかで………

「あのっ！私たちどこかで、会ったことありますか……っ！？」


急き立てられるようにそう言えば、お三方は暫く目を見開いて、幾度か瞬き


そして突然、タカが外れたように笑い出した


へ……えっ？な、なに………っ！？


「いやぁ、カイト君の言ってた通りだねっ。ははっ。おっかしっ」

「俺、ぜっったい気付いてくれると思ってたんだけど！」

「まぁさすが、裕樹の妹だな。インパクトが強い」


え、カイト王子と、お兄ちゃんと知り合い？


「彩ちゃん彩ちゃん。僕らこっちから、アオイ、ハルマ、コウセイ。ど？分かった？」


アオイ、ハルマ、コウ……っ！


「クールボーイの………っ！！」

「「「せーかーーい！！」」」

α11 カイト王子の苦悩→←α11 カイト王子の苦悩

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す