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「なぁ、Aはどう思う?」
「どう、って?」
「ひなこがまた、セトと付き合おうとしてる事」
「彼女の意見も聞きたくてな」とまた珈琲を飲むつぼみちゃん。よく見たらミルクを入れていない、大人なんだなと思いつつその質問に困惑する。
正直に彼女の立場から言えば嫉妬をする対象で、終わった事を蒸し返そうとしてる姿勢は感心出来ない。だけど私だったら、と言う見解を入れて出した答えは___、
「幸助に_____」
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今日もまた、朝一番に教室に入る。と言っても、先に登校している生徒は何人もいるのだが。どうやら佐藤さんはバレー部に入ったらしい。
小学校の頃からずっと続けているらしく、その腕前は小柄な姿では考えられない程。侮れないらしい。
「あ、早いねA」
「おはよ、ゆりりん」
私が教室に着くと一番前で黒板に何かを書いているゆりりんこと___高橋ゆりえが目に止まった。ゆりりんは学級委員をしていて、人一倍気遣い出来る親友だ。
小学校から共に行動する幼馴染みでもあり、意外にもスポーツ派。そんなゆりりんが私に気付いて挨拶を返した。
「見詰めちゃってどうしたの。あ、暇なら日誌取りに行ってくれない?日直は工藤さんなんだけどバスケ部遅いから」
「解った。五分で戻ってくる!!」
「運動音痴のくせしちゃって…」
ふふふ、と後ろから聞こえる上品な笑い声が遠くなるのを感じつつ、ゆりりんに頼まれた通り職員室の前へと向かった。
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真ん中さん - そのあとが気になります!!! (2017年10月19日 23時) (レス) id: c98b21a52a (このIDを非表示/違反報告)
杏樹(プロフ) - ルドリアさん» ありがとうございます! (2015年8月7日 0時) (レス) id: b9184114f0 (このIDを非表示/違反報告)
ルドリア - 完結おめでとうございます! (2015年8月7日 0時) (レス) id: 5455d9796b (このIDを非表示/違反報告)
ルドリア - 実は杏樹さん宛のメッセージを「羽」に書いたんですよ。よかったらどうぞ。 (2015年7月17日 13時) (レス) id: 5455d9796b (このIDを非表示/違反報告)
杏樹(プロフ) - ルドリアさん» 読んでくださってありがとうございます!!是非読ませていただきますね!! (2015年7月17日 12時) (レス) id: b9184114f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小泉 海砂 | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2015年7月16日 19時