検索窓
今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:5,564 hit

三十六輪 ページ37

そして、数分後。
テ「うわ、マジかー!」
ぽ「やった。」
決着が着き、人狼やったテラゾーさんが頭を抱える。
それに相反するのは、村人陣営やったぽず君。
一方、リナはと言うと。
『つまんナイ!』
仏頂面でぶーたれていた。
稲「リナは顔に出過ぎ。カード見てすぐにニヤってしちゃダメじゃん。」
あ「ま、まあある程度ルール知ってな感覚掴めんゲームやけんな。」
同じく人狼やったリナが、早々に正体を看破された事に苛立っとる様や。
ぽ「そろそろチャイム鳴るね。じゃあぼく戻るね。」
テ「俺も。楽しかったよ。誘ってくれてありがとね。
鈴原さん、今度うちらの人狼に参加して、ゲームに慣れなよ。
対面式の人狼も楽しいよ。」
『もうやらナイ!また負けるモン!』
私は未だにブーブー言う彼女を慰め、協力してくれた二人にお礼を言う。
その間に稲野ちゃんが、カードを片付けといてくれた。
稲「じゃあ、俺らも戻ろうぜ。」
あ「そうやね。リナ、行こか。」
『…Oui.』
そうして私らは、揃って食堂から離れた。

生徒会終わりの放課後。
稲野ちゃんは部活が長引く様で、先に帰っても良いと言っとった。
時刻は六時を過ぎた所。
彼の所はまだ掛かりそうやけん、先に帰らせて貰う事にした。
美術部の片付けに追われとるリナを
待っとる間に、ポケットに入れたままやったメモを広げる。
『お待タセ!何ソレ?』
あ「え、ああ。何でも無かよ。」
急に話し掛けられ、慌ててポケットに仕舞う。
…何か、変に緊張しとるな。
稲野ちゃんの時とは大違いや。
あ「終わったんやね。じゃあ帰ろか。」
『Oui!』
当然の様に手を繋がれ、共に校舎を出た。

あ「リナ。」
『何?』
あ「その、…今日って時間ある?」
『Oui.あるアルヨ!』
あ「何で似非中国系なんよ。
リナに渡したいもんがあるけん、私の家に来てくれん?」
『アルトの家ニ?Oui!行きタイ!』
友達とは言え、女の子を家に上げる事になるなんて。
私の親は何て言うやろ。
いつもの分かれ道を通り過ぎ、私の家に辿り着く。
手を繋いだままドアを開けると、中には誰もおらんかった。
机の上には書き置きが。
あ「<町内会の集まりに行ってきます。
ご飯は冷蔵庫に入ってるから温めて食べてね。>…。」
つまりは、今家におるんは私とリナの二人だけって事。
帰ってくるまでに済ましてしまわんと何言われるか分からんな。
あ「リナ、ここで待っとってくれん?」
『Oui!』
私は鞄を置きに、そしてプレゼントを取りに自室に向かった。

三十七輪→←三十五輪



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
7人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

螢羅(K-Ra)(プロフ) - 緑月翡翠さん» いつもありがとうございます!フランス語を取り入れるのは初めてだったのですが、書いていたら楽しくて楽しくて…!毎日更新、出来れば良いんですけどねえ…。貴重なご意見ありがとうございます! (2017年4月20日 7時) (レス) id: 575549c323 (このIDを非表示/違反報告)
緑月翡翠(プロフ) - 完結おめでとうございます!フランスや花言葉は私も大好きで、とても良かったです…!読者としては毎日更新が嬉しいのですが、ご多忙なようなので時間があれば、という形がいいと思います。次作も楽しみにしています!長文失礼しましたm(__)m (2017年4月20日 6時) (携帯から) (レス) id: b835eb55b1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:螢羅(K-Ra) | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年3月3日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。