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三十五輪 ページ36

テ「へー、人狼のカードゲームとかあるんだ。」
ぽ「ある事は知ってたけど、ぼく実物見るの初めてだ。」
人狼好きで有名なテラゾーさんと、その親友ぽず君。
教室を出た私らは食堂にいた彼らを呼び止め、
一緒にゲームをせんかと誘った。
これでちょうど五人。
本当は生徒会のメンバー全員と稲野ちゃんの
部活バンドのメンバーとの大人数でやりたかったが、
あまりにも無謀過ぎたけんやめた。
彼らは稲野ちゃんが持ってきていた
カードデッキをまじまじと見つめて感想を述べた。
テ「結構、本格的だね。
大人数でも出来るし、ワンナイトも出来るし。あ、占い師。」
テラゾーさんが占い師のカードを見付け、何故だか嬉しそうに笑う。
その隣でぽず君は、中に入っとった説明書をじっくり読み込んでいた。
ぽ「本当にルールはそのままなんだね。面白いなー。
ねえ、早くやろうよ。」
あ「そうやね。じゃあ私がゲームマスターやるな。
カード切るけん、ちょっと待っとって。」
テ「あら、また俺に押し付けられるのかと思った。」
あ「それは生徒会のメンツでやる時だけですよ!
今回は私がやります。
カードゲーム方式は皆初めてやけん、勝手分からんやろうし。」
稲「あれ、やった事あるの?」
あ「自分で買っとったやつを広げて、一人だけでやってみたんよ。
元々人狼のルール知っとったけん、こっちのもすぐ頭に入ってきたばい。」
稲「流石は大のボドゲ好き。」
そんな会話をしていると、
リナがキューピッドのカードを手に取って私にこう言ってきた。
『アルト!ワタシ、これが良イ!』
途端に稲野ちゃんが慌て出す。
稲「ちょっと待って!じゃあ恋人有りって事!?」
あ「…リナ。今は人数少ないけん、ワンナイトしか出来んのや。
キューピッドは人数が多なったら選べるんよ。」
またも膨れ面を見せてくるリナ。
ぽ「しかも君がキューピッドになっちゃったら、
後は男しか残らなくなるよ。男としかくっ付けなくなる。」
私としてはそれでも全然アリなんやけどね。
『むー。可愛いノニ!』
むくれる彼女をやんわり制し、各設定の説明に移る。
始まる前に役職バラす人狼なんて聞いた事が無い。
彼女にそんなルール違反をさせる訳にも
いかんので、予め参加する役職を教えておく。
あ「役職は人狼二人、占い師一人、
怪盗一人、村人一人な。
いらんカード片すけん、キューピッド頂戴。」
彼女は渋々と言った表情でカードを返してきた。
私は片付けた後に必要なカードのみを手に取ると、適度に混ぜた。

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螢羅(K-Ra)(プロフ) - 緑月翡翠さん» いつもありがとうございます!フランス語を取り入れるのは初めてだったのですが、書いていたら楽しくて楽しくて…!毎日更新、出来れば良いんですけどねえ…。貴重なご意見ありがとうございます! (2017年4月20日 7時) (レス) id: 575549c323 (このIDを非表示/違反報告)
緑月翡翠(プロフ) - 完結おめでとうございます!フランスや花言葉は私も大好きで、とても良かったです…!読者としては毎日更新が嬉しいのですが、ご多忙なようなので時間があれば、という形がいいと思います。次作も楽しみにしています!長文失礼しましたm(__)m (2017年4月20日 6時) (携帯から) (レス) id: b835eb55b1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:螢羅(K-Ra) | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年3月3日 20時

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