雪の降る蒼空 ５

２１６* 愛を感じて ページ16

.








明日は2月16日

そう、蓮くんのお誕生日です


当日はツアーのリハーサルと私が個人の仕事で生放送が入ってる




前日である今日はリハーサルの後の仕事が早くに終わり

蓮くんの誕生日プレゼントも買いに行けた


この後仕事終わりに家に来ると言っていたからその時に渡せばいいかと夕食の買い物をして直ぐに家に帰った




『遅いな…』



テレビ収録だし押してるのかもしれない

そう思うも、時計の短針が11を回ってしまい


今日は来ないのかなと、膝に乗せていたシュリを抱き締めた



『今日来れないみたいだね、シュリ……』







.




Meguro side








今日はAの家に行く予定だったのに

収録が予定の1時間半遅れで始まり、挙句の果てに押しまくって…

連絡も出来ぬまま、結局彼女の家に着いたのは11時半過ぎ



移動車に乗ってすぐに連絡したけど返信は無かった

マネージャーに聞けば、今日の彼女の仕事が終わったのは夕方らしい

きっと寝てるんだろうなと合鍵を使って家に入る


電気をつけたまま、彼女はソファで小さなシュリを抱き締めながら寝ていた



目黒｢めちゃくちゃ可愛いんだけど｣



思わずシャッターを押すと、シュリが起きたのか俺の足元に降りてきた



目黒｢シュリただいま｣



シュリを抱き上げる

産まれて1ヶ月経ってないシュリはとにかく元気で

遊んで遊んでと腕の中で暴れてる(笑)



『ん、おかえり…』


目黒｢起きた？ただいま｣


『遅くまでお疲れ様』



シュリの動く音で目が覚めたAが起き上がり、



『ご飯作ったんだけどお腹空いてる？』


目黒｢ん、空いてる｣


『温めるね』



お風呂も入らず、ご飯も食べず

俺のこと待っていてくれたんだとニヤける

何この子、ほんと可愛い



目黒｢ねぇ、シュリめちゃくちゃ元気なんだけど｣


『蓮くん来たからだよ

嬉しいんだよね〜シュリ』


目黒｢なんだお前可愛いな〜｣



キッチンから声をかけてくれるAと、膝の上で構ってと言わんばかりの表情でこちらを見上げてくるシュリ

なんか俺ら家族みたいじゃない？



『あ、』


目黒｢どうした？｣



ふと時計を見たAが、火を止めてこちらに来た



目黒｢ん？｣



何も分からずのまま、目の前でしゃがんでいるAを見つめる



『シュリこっち来て』



俺の膝の上からシュリを抱き上げると、こっちを向かせて



『お誕生日おめでとう、蓮くん』



後ろから出した紙袋を目の前に置いた









.

２１７*→←２１５* ブログ Mission:K

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す