雪の降る蒼空 (ページ40)

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４０* ナイショ話ページ40

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｢Aちゃんって恋してるの？｣

ある休日の日、ラウールと二人で出かけているとそう言われたことがあった

『え～私ジャニーズだよ？

急だね、どうして？』

ラウール｢学校で友達が恋愛相談してきたのを思い出したんだ

ジャニーズだから当たり前だけど恋愛はダメなの分かってる

でも気になったから聞いてみた｣

『私も学生時代は友達の恋愛話たくさん聞いたな～』

懐かしい記憶が頭の片隅に蘇る中、純粋な瞳でそう聞いてくる最年少に、なんて答えれば良いかが分からなかった

ラウール｢今はしていなくても、昔はしたことあった？｣

『……うーんどうかなぁ』

ラウール｢僕内緒にするから、教えて？｣

『……なんて言えばいいんだろう

数年前にね、1度だけ、本気で好きになった人がいたの

愛って言ってはいけないと思うけど、当時の私は彼のことを本気で愛してるって思ってたと思う

それくらい、本気で好きだった』

ラウール｢その人と、付き合ってたの？｣

『付き合ってないよ

何も無いまま、諦めたの

絶対に叶っちゃいけないって、分かってたから』

ラウール｢そうなんだ…

Aちゃんが好きになる人って、どんな人なんだろう｣

『誰よりも真っ直ぐで、優しくて、頼りになる人だったよ』

ラウール｢今でも、その人が大切？｣

『……大切、だよ

でも今はそれと同じくらい、ラウちゃんやみんなが大切』

ラウール｢そっか、嬉しいな

2人だけの秘密だね｣

『そうだね

ほら、なんか食べよ？

お腹すいちゃった』

ラウール｢うん！｣

無邪気にメニューを見て何を食べるか選ぶ姿を見て、申し訳ない気持ちが生まれる

ごめんね、ラウちゃん

私ひとつだけ嘘ついた

"何も無いまま" なんて嘘だよ

"あった" から諦めたの

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