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「ガヤ不器用なんだからさ、一人で悩んでたって、解決しないよ?」
「ちょっと、玉ちゃん!」
「だってそうじゃん。ミツの事に関しては、不器用以外の何者でもないでしょ。」
言われている事に心当たりがあるから何も言い返せない
みやも隣で苦笑いしたままだ
「ガヤはミツをどうしたいの?」
「どうって…」
「悩んでる原因は何かって聞いてんの。」
いつもホンワカたまちゃんも、一旦スイッチが入ると逃げられはしない
ある意味、一番手強い相手だ
「…最近、ちゃんと笑ってないなぁって…思ってさ。」
「理由は?分かってんでしょ?」
「ん…。」
いくらたまちゃんでも、その理由は言えない
目を逸らして俯くと、ポンッと肩を叩かれた
「大丈夫。理由は聞かないから。」
みやも分かってるって、言う様に何度も頷いてる
もう何日こうやって、北山を想い悩んで来たんだろ
たま達の言う通りだ
何も変わっちゃいない…
「で?どうしたいの?ガヤ。」
「……俺が…北山の本当の笑顔を、取り戻してやりたい…。俺が…アイツの冷たくなった心を…温めてやりたい…。」
「ギュって抱き締めてね。」
「うん…。……ん?えっ?」
「んふふ。…恋ですなぁ、ガヤさん。」
「は!?」
「うんうん。恋してるねぇ、ガヤ。」
「は?!いや、そんな訳っ!」
「そうかなぁ…?そうなのかなぁ…?」
「……だって…」
「だって?」
「だって、10年以上もメンバーとして接して来たヤツを今さら…」
「でも、そんなミツの笑顔を今守りたいって思ってるんでしょ?」
「…」
「恋の始まりなんて、案外想像つかない所から来るもんだよ?」
「少なからず、ガヤさんにとってキタミツは特別な存在だったもん。それが恋に発展する事はおかしいことじゃないと思うけどなぁ。」
恋…
俺が北山に…
恋……?
「まずさ、自分の気持ちと向き合ってみたら?きっと、何かが見えてくるはずよ?」
自分の気持ち…
北山に…恋…
「おーい!ガヤさーん!」
「…恋…?…好き…?」
「あ、ダメだ。たまちゃんのせいでガヤさんどっか行っちゃってる…」
「もう向き合っちゃってるんじゃなーい?」
「え?そうなの?なら、ガヤさん、俺達も協力するから。」
「そうそう、コイツたま〜にいい仕事するから。こっちは任せてガヤは適当に頑張んなね〜。」
恋…
これは…恋…
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作者名:MISA | 作成日時:2017年12月7日 13時