弟よ、私を事件に巻き込むな！

第17話 ページ19

｢でも、どうしてそんなこと分かるんですか？｣

うんうん。蘭ちゃんに激しく同意。普通はわからなくない？

｢さっきの蘭の携帯だな？｣
｢え？｣
｢……なんでですか？おじさま。｣


え？なんで？携帯でそんなこと分かるの？


｢盗聴器が仕掛けられていると携帯が繋がりにくくなることがあるんだ。｣
｢流石毛利先生、けいさん、今から全室を回って盗聴器の設置場所を突き止めますけど、構いませんよね？｣
｢あ、すみません。五分だけ待ってて下さい。散らかしっぱなしで……、下着とか片付けますので。｣


そう言って部屋を出ていくけいさん。
あー、それは片付けないと大変だろうなぁ…

私の部屋も沖矢さん立ち入り禁止だし。
そろそろ、部屋片付けしとかないとやばい
お母さんが帰ってきたら怒られる……

そんなことを考えているとすでに10分程経っていた。

｢もう10分ぐらい経つが、けいさん戻ってこねぇな。｣
｢トイレかなぁ…｣
｢じゃあ、とりあえず我々だけで盗聴器を探し始めましょう。申し訳ありませんが、蘭さんは僕が探す部屋の中央で携帯に入っている音楽をボリュームMAXで流してください。その音を頼りに盗聴器を炙り出し、潰していきますから。｣
｢すごい。それ盗聴器発見するやつですよね？なんでそんなの持ってるんですか？｣
｢それは、職業柄持っていた方が色々と便利なんですよ。｣
｢あ、なるほど。｣


って全然納得いってないけどな？
てか、あいつ遅すぎじゃない？
部屋漁るのそんなに時間かかる？
まさか、多分逃げたであろうけいさんに着いていくとか馬鹿なことしてないよね？
してたらまたお説教だな。


それにしてもなんで盗聴器発見機なんて持ってるんだろう……

普通の人は持ってないものだし、明らかに安室さんは普通じゃない。
おじさまは弟子入りされるほど推理力はないし、眠ってる時のやつは全部弟が喋っているし……

おじさまに何か探りを入れに来た？
それか、その周りの誰か……
わざわざポアロでバイトするのもおかしいし
少し、警戒して見ておかないといけないな。


そんなことを考えていると蘭ちゃんに話しかけられた。

｢美桜さん！さっきから考え込んでますけど大丈夫ですか？｣
｢え？あ、ああ、大丈夫よ。盗聴器探すのよね？早くやりましょう！｣



そう言って、私達は盗聴器を探し始めた。

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