偏頭痛線上のスリープウォーク ページ9
その日のプレイリスト一曲目は、奇しくもヒトリエの『トーキーダンス』だった。
自然と昨日のことに想いを馳せる。あの後中原はどうやって帰ったのだろう。まさかあのまま落ち込んで学校に泊まり込んだりしてないよな。
昨日ほど腹立たしい事もないので、睡眠不足からくる頭痛と一緒に登校道を歩く。
言いすぎた、とは思う。
ましてやテレキャス売っちまえなんて、バンドマンは一番言われたく無いだろう。しかもハードオフなんて原価の何パーで買い取ってくれるかすらわからない。
好きになれないと思ったはものの、あれ程話ができたのは稀だ。バンドに対する気持ちはクソだが、人としては良い。惜しい人をなくした。
ぼーっとしながら歩くこと数分、なにやらいつもより騒がしい校庭に差し掛かった。足を踏み入れるまでなんの気なしに上の空を貫いていた為に、目の前に人影が迫っていたことに気がつかなかった。
そして途端に後悔した。
ごつごつしたピアス、リング、明るく染めた茶髪。視界に入ってくるなり「おい」と話しかけてきた其奴は、一目に触れているにも関わらず抱えていたテレキャスターをこちらに押し付けた。
中原中也が言う。
「
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amazarashi「穴を掘っている」
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紅生姜 - 面白かったです!続きが気になります。 (2019年7月14日 16時) (レス) id: f997d5590d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麦藁 きたる | 作成日時:2019年4月17日 18時