気がついたらeidolon 4

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｢そろそろ洞窟の一番奥に着きそうだけど、この洞窟の主いるよね？｣


｢あー･･･きっと先に倒したらみつのやつ文句言うよな｣


｢あれだけ楽しみにしてたのに、起きたら外でしたー、とかなったらさすがにね･･･みちゅ、みちゅ、起きて｣


ちょ、外野うるさい･･･
俺は今、お魚の短剣でかっこよく敵を倒し中なんだよ！！


｢みちゅー！｣


うっせぇ、戦わせろ！！


｢ちょ、みちゅ暴れすぎ！｣


｢うわっ、ユウタお前落とすなよ！｣


｢わかってるけど、みちゅ！｣


｢んぁ･･･？｣



おや？おや？
俺は今勝利を掴んだはずなんだけど、なんだ？この感じ。


｢あ、みつ起きたみたいだよ｣


この声はケント！
ん？起きたみたい？
え、起きた、みたい？


｢あー、ヨダレ垂れてるじゃん。拭かなきゃね｣


甲斐甲斐しくお世話をしてくれるケントさんですけど、俺聞き捨てならないセリフを聞いたんですよ。


｢きちゃーま･･････かちゅ、ちた？｣


｢あ？お前寝てたぞ｣


ニカーーーーー！！！！
おいおい、嘘だよね？俺、魔物と戦って勝ってたんですけど！！
まさかの･･･まさかの･･･


｢ヨダレまで垂らしちゃってさ。ユウタの服につかなくて良かったな｣


えーーーーーー！！！！


夢オチ決定。


｢何しょぼくれてるの？これからこの洞窟の主の所に行くよ。話が通じなかったり、暴れたりしたら･･･それこそ戦闘になるからね。みつもしっかり起きててね｣


ケント･･･嬉しいんだか残念なんだか･･･
状況説明ありがとな･･･
そうか･･･俺は寝てたんだよな･･･
そうだよな、あのお魚のガラガラが短剣になるわけないもんな･･･


そしてアレだな、俺は本物の戦うシーン･･･
全部寝てて見逃したやつだな･･･


｢みちゅ、どうせ戦う夢でも見てたんだろ？寝てるのに暴れて大変だったんだから｣


えっと･･･ユウタ･･･ごめん。
鳳凰なのにそんな役回りさせて･･･申し訳ない･･･

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