私たちは都合がいい２【まふまふ】

64話 ページ17

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「これはね、

君がまふまふの連絡先を消した
前日に書いた歌詞なんだ。

あの時見たまふまふの携帯には
女の子の連絡先は、君のしかなかった」







待って、どうしよう


確信はついてないはずなのに
すでに気持ちが抑えられない






「まふまふがこんな歌詞に分かりにくく残した
君へのメッセージだよ」


『っ、』




「そして、
そのメッセージを見つけた後にluzと出会った」


『…luzくん？』






そらるさんから発せられるluzくんの名前


あ…そう言えばluzくんも音楽関係の仕事に就いているって言っていた








「luzが俺の事を尋ねてきて、
まふまふの事を想う君の気持ちを聞いた。



…これはもう、会わせるしかない。
会わせてあげたいって思った。」






そらるさんは立ち上がって
私の隣に座り、私の髪をかき混ぜるように撫でる

前髪を毛並みに沿って優しく。



手が離れて、そらるさんを見ると
優しく微笑んだ顔が至近距離にあった









…そっか。


あぁ、私が今まで感じてきたこの感情は

無駄じゃなかったんだ





途端に溢れ出る涙を見せまいと
何とか拭うけど、止まらずに流れ出てくる

今まで感じていた想いの壁が崩壊するように無くなっていくように







「…Aさん」


『…』




「君の想いを聞かせて欲しい。

この先どうしたいか、
君がまふまふの事を今どう思っているか」







どうしたいか、


まふくんをどう思っているか、









そんなの



初めから決まってる









『……まふくんを、好きでいたい。


好きで、好きで仕方ないこの気持ちを、
まふくんに伝えたい、』



「…うん」




『……身体だけじゃなくて、

彼の全部が好き



…だから都合良くなくても
彼と会える関係になりたい』








付き合いたいなんて贅沢言わない

出会い直して、1から彼という人を知りたい。
それだけでいい。



そしてもう一度あなたに恋をしたい






こんな関係に、自分に、
終止符を打ちたい







思いを吐き出すように言って
黙り込む私をそらるさんはもう一度撫でた



ありがとう、と言って撫でてから

不自然に周りを見渡しだした







見るとさっきまで座っていたそらるさんは
入ってきた入口の方へと向かって歩き出していて、

扉の前で立ち止まった






…ぇ？









「聞いてたんだろ。





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…まふまふ」
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