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62話 ページ15

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「電話くれてありがとう。

改めまして、そらるです」



『Aです』







電話口で聞いた声

耳を撫でるようによく通るハスキーボイス



この声から
彼の事を知っている
そらるさんという人で間違いない







「早速で申し訳ないんだけど、

どこかに入って話そう」







くるりと向きを変えて歩き出すそらるさんは
少し急ぎ気味に私に言った


返答など聞かずに歩くそらるさんを
止めることは出来ないと判断し、

私も小走りで着いて行く









.









『……ここって?』


「俺らの事務所」





歩いて向かった先の
目の前にはそこそこ高いビルが建っていて
何人かの男性が出入りしている

中には色鮮やかに染められた髪色の人もちらほらと









って、俺ら…ってことは








『……もしかして、まふくんも?』


「あぁ、相方だからね」






あぁ…ってそんな軽い!?


私がこんな気持ちなのに、
どんな顔して事務所に入るって言うの…







「大丈夫、今まふまふいないから

使ってない部屋入ろ」


『……はい。』








まふくんのことで話がしたいって
言われて来たけど、私何されるんだろ…





重い足取りのまま会議室と思われる部屋の扉を
そらるさんが2回ノックして確認してから

ドアノブを回して入った






ソファの端にそらるさん、

机を挟んでその向かいに私が腰掛けた








「じゃあ、何から話そうか」


『あの!

…まふくんのことで、私が迷惑かけたことなら、
もう連絡先はないので安心してください。』






ちょっと声を張って言うと、
そらるさんは瞬きをしてから
不思議そうに覗き込むように私の顔を見た







「Aさんがまふまふの連絡先消したことは知ってるよ」


『っ!?
…なんで知ってるんですか。

そもそもなんで、』






スっと手のひらを私に見せて止めてきた






「聞きたいことが溢れるのは別にいい。

だから順を追って説明するね」





動揺気味だった私は
ゆったりとしたそらるさんのリズムに変えられる



そらるさんの視線を離さずに
私は頷いた






「まぁ、そもそもなんで君の事知っているか…は


率直に言うと本人の口から聞いた」








そらるさんから発せられる言葉に
いちいち驚くことをやめて
今はただ耳を澄ませて話を聞くことにした

.

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設定タグ:まふまふ , luz , 歌い手   
作品ジャンル:恋愛
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名無しちゃん(プロフ) - 面白くて一気に読んじゃいました、ガチ泣きしました、大好きです。これからの新作など応援してます(^^)! (2019年11月11日 4時) (レス) id: f7c3c5ac5b (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - 密かに新作楽しみにしています (2019年3月9日 12時) (レス) id: 98acc9f874 (このIDを非表示/違反報告)
あーやん - 完結おめでとうございます!!すっごく面白くて一気読みしてしまいました!めっちゃ感動しました...! (2019年2月9日 21時) (レス) id: e016ba62aa (このIDを非表示/違反報告)
Maa(プロフ) - 狐凪さん» ご名答でございます!!私の愛して止まない曲のひとつです。ここまでお付き合い頂きありがとうございました! (2019年2月9日 16時) (レス) id: 5b07d0752a (このIDを非表示/違反報告)
Maa(プロフ) - ティナさん» リクエストありがとうございました!!そう言って頂いて、書いてよかったと心から思います(;;)こちらこそ本当にありがとうございます! (2019年2月9日 16時) (レス) id: 5b07d0752a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Maa | 作成日時:2019年1月11日 20時

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