第４話 ページ5
「本当ですか！？」
電話で報告を受けてすぐに病院に向かった
朝練は遅刻確定だけど,灰崎君のほうが心配だ
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ
「灰崎君！」
灰崎君がベッドから身体を起こしている
だけど医者や看護師の顔が暗い
「黒子君,話があるんだ」
「…なん…ですか？」
別室へと連れ出されて座らせられる
重苦しい空気のなか伝えられたのは
「…記憶,喪失…？」
「命に別状もなく後遺症もなく奇跡的だった
けれど頭の衝撃が強かったらしくてな…自分の名前に家族や身内も思い出せないそうだ」
「そん,な…！！」
なんで…っ！僕のせいで…！！
僕の不注意で…灰崎君は…っ！
「黒子君,自分を攻めるのは間違ってる
今は君が灰崎君を支えてやってくれ,灰崎君は混乱している,親友である君が支えになってあげるんだ」
「…はい…」
顔を会わせられるだろうか…
僕なんかが支えられるだろうか
震える手で病室のドアを開けた
「…灰崎君」
「…だれ,ですか？」
グサリと突き刺さるその言葉
けれど,まず,謝らなければ
何も僕は言えない
「黒子テツヤです,キミの親友ですよ」
「黒子…テツヤ…あなたが…聞きましたよ,何度もここに来てくれるって」
「…ごめん,なさい…っ！灰崎,君…！僕の,せいで…！」
本当に忘れてしまったんだ
頬を伝う涙,何度も何度も繰り返す言葉
僕は顔を上げられない
「そんな,ぐしゃぐしゃにならないでくださいよ
俺が君を庇ったんでしょう？なら俺と君は親友だったんです,ありがとうございます,俺のために毎日来てくれて,それに二人でこう生きているだけで良いじゃないですか」
灰崎君は優しい笑顔を僕に向ける
前のヤンチャな笑顔じゃない
灰崎君はまるっきり変わってしまった
けど,罪悪感に溺れる僕は灰崎君に助けられた
その言葉が嬉しくて,また涙が溢れる
「…生きてて,よか,った…！」
「黒子君こそ,無事でよかった」
泣き崩れる僕を灰崎君は優しく撫でてくれた
謝罪の言葉はいつのまにか感謝の言葉へ変わり
いつしか泣きつかれて僕は眠った
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闇闇 - 祥吾くんがめちゃくちゃかわいい(o>ω<o)更新頑張って下さい♪続き気になってます♪ (2017年12月29日 16時) (携帯から) (
レス) id: 737802ebc6 (このIDを非表示/違反報告)
やかん - 黒子のバスケ好きだから有難いです (2017年9月23日 16時) (レス) id: 99da8c7d2c (このIDを非表示/違反報告)
玲 - とっても面白いです!!楽しみにしています!更新頑張って下さい! (2017年8月27日 16時) (レス) id: d25512cbcd (このIDを非表示/違反報告)
Reiran(プロフ) - おそらく漢字変換のミスだと思いますが、完全無欠の模擬ではなく完全無欠の模倣、模擬ではなく模倣だと思います。アレンジ等だったらごめんなさい (2017年4月8日 0時) (レス) id: d8d89cf29a (このIDを非表示/違反報告)
厳島LOVE - ヤバイ…祥吾君が可愛い！！可愛いすぎるよ祥吾君！！ (2017年4月3日 0時) (レス) id: c62a106c71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：問題児EX | 作成日時：2017年2月5日 13時
