アクノロギアが愛した娘6【FT】 (ページ50)

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試合が終わり会場を出ようとしたとき、評議員が集まっているのが見えた。

『悪い、先に帰っててくれ』

ミ「何か用事？」

『ちょっとした野暮用を思い出しただけだ、すぐ戻る』

Aはミラ達に背を向け、人混みの方向に向かった。

その人混みの中心にいたのは、ミストガンの姿をしたジェラールだった。

『(まずいっ……)ミストガン！』

Aが名を呼んだときには遅く、ドランバルトに顔の布をとられてしまった。

ド「お前は！？」

ﾗﾊｰﾙ「ジェラール！？」

ジェ「(しまったっ)」

評議員達とジェラールはその場に固まってしまった。

『ミストガン！』

Aが咄嗟にジェラールに駆け寄った。

ﾗﾊｰﾙ「Aさん！近づいてはいけません！」

『あぁ、この顔がジェラールだと、お前達は言いたいんだろう？

こいつはジェラールと瓜二つだが本人ではない。

ジェラールという人間と間違われないよう、こうして布をかぶっているだけなんだ

わかってくれるだろう、ラハール？』

ﾗﾊｰﾙ「しかし、本物ではないという証拠がない」

ジェ「なら、こうすれば信じてもらえるか？」

ジェラールはその瞬間、Aを抱き寄せ、唇を重ねた。

ド「な！？」

ジェ「私はミストガン、このAと恋仲の関係だ」

『あ、あぁ、その通りだ。私がこんなことを許すのはミストガンだけだ』

ラハールは顔を赤くして二人を交互に見た。

ﾗﾊｰﾙ「た、確かに、そういった関係でないと、そういう行為はできませんよね……

わかりました、今回はAさんの言葉を信じましょう」

『理解感謝する。では私達は仲間の元へ帰らせてもらう』

Aとジェラールはその場を速やかに離れた。