美しい悪魔にはご注意をⅡ【青エク】 (ページ7)

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雪「では位置について。よーい……」ドンッ

雪男の合図で皆は森の中に入っていく。

雪「貴方は行かなくていいのですか？」

雪男が森の中に入っていこうとしないAに話しかける。

『私、動物は大好きなんですが、虫だけはどうも苦手でして。

私はあくまで奥村燐を守る為だけにいるので、ここで傍観させてもらいますよ』

雪「…貴方は本当に兄を守ろうとしてくれているんですか？」

『それが兄上からの指示ですから』

と、その時森の中から青白い光が飛び交った。

『あらら……』

霧「…ぷっ、くっくっく

ほらみろ！訓練開始10分と経たず炎使ったぞあいつ！」

雪「～～～～！！！」

『まぁ大丈夫でしょう。この暗闇じゃ逆に目くらましになるはずですし＿＿＿』

雪「…兄の能力を隠し通すのに限界を感じる」

霧「フケたなー雪男ぉ、3年前はあんなに可愛かったのに…

今じゃ疲れ切ったサラリーマンみたいだぞ？」

雪「放っておいてくれ！！

シュラさんはどういうつもりなんですか？何故本部(ヴァチカン)へ報告せずこんな所で油を売っているんです」

霧「アイツ…燐に剣を教えることにしたー♪

報告は現状保留だ」

雪「！！ほ…本当ですか！ど…どうして……」

霧「んーアイツ、アタシに聖騎士(パラディン)になるってほざいたんだぞ！にゃっははは！」

雪「何をやってるんだ兄さん…！」

霧「大志を抱く少年は嫌いじゃないんだ。獅郎に頼まれた時は冗談じゃないと思ったけどな」

雪「神父さんが…」

霧「ただ、まだ青臭すぎて全然やる気が起きないがな。

気にくわないが、燐を鍛える遣り方に関しては、奴に賛成かもな」

『…じゃ、私もそろそろ行きましょうかな』

霧「おい、伝えとけ。余計な真似はするなってな」

『…フッ、伝えましょう』

Aは森の中に姿を消した。