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218. ページ19

フョードルはそそくさと逃げ出し、誰もいない路地裏へと入っていった。




警察の服を脱ぎ、何時戻りの姿に戻ると、帽子が無いことに気がつく。




フョ「帽子は……」




太「捜し物はこれかい?」




そこには、フョードルの露西亜帽を被っている太宰がいた。




フョ「……貴方ですか」




太「仮面の男すら囮にした二重の暗殺。君ならその位はするだろうと思ったよ。



だから逃亡経路を読み、待ち伏せさせてもらった。似合う?」




フョ「全く」




太「なら返すよ」




太宰の投げた帽子はフョードルの足下に落ちる。




太「”魔人”ドストエフスキー。君らしい遣り口だ。



哀れな神父殿の頭を弄って暗殺者に仕立て上げ、二組織の長を襲わせるとは」




フョ「それでご用件は?」




太「社長に盛った毒の正体を教えて貰おうか」




太宰は笑顔でゆっくり話す。




太「君の目的は判っている。



『本』を得る為には横浜の異能者を根絶やしにする必要がある。



けど君達《鼠》には組合のように街ごと焼き払う兵力がない。



だから暗殺者で探偵社とマフィアの頭を落とそうとした」




フョ「何故そう思うのです?」




太「私ならそうするからさ」




フョ「似た者同士というわけですか。いいでしょう。




ぼくが盛った毒は『共食い』の異能です」




太「!」




フョ「二組織を潰すのは私ではありません。貴方方です」

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咲楽 - 更新頑張ってください (2018年9月11日 19時) (レス) id: 08df1a568e (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続編おめでとうございます続き楽しみにしてます (2018年8月17日 18時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年8月17日 15時

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