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太「少し外に出ようか」
腕を引かれそのまま外に連れ出されてしまう。
細い路地に入ったところでようやく腕が解放された。
太「それで?どうして此処にいるんだい?」
太宰の冷たく刺すような眼差しをまっすぐ見る。嗚呼、昔からこの人の目は苦手だ。
『上司でもない貴方に、何か話す必要がありますか?』
太「それもそうだ。なら教えてくれないか?
君がどうして自分の身分を隠していたのか」
『答えは同じです。貴方に話す事は何一つありません』
太「うーん。昔の君ならすんなり話してくれていただろうに。
いつの間にこんな反抗的な目をするようになってしまったのだい?」
太宰はAの顎を掴み目線を合わせてくる。
太「ならせめて、本名くらい教えてよ。昔君は私に随分とお世話になっているだろう?
そのお礼としてね」
『……A・トルストイ。それが私の名です』
太「ふぅん、ロシア人だったんだ。
昔から君は他の子達とは違うと思っていたのだよ。
あれから中也とは音沙汰無しかい?」
Aは太宰の手を振り払い距離をとった。
『云っときますが、私は昔から貴方の事は嫌いです。あの世界でまともに話せる相手が貴方だけだったから下についていたに過ぎません。
これ以上、貴方と話すことはありません。
それでは、До встречи(また会うときまで)』
路地から姿を消し、太宰は一人残される。
『(あぁ最悪。これだから日本には来たくなかったのよ)』
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猫好き - ドス君最高!!やっぱり最高( ̄▽ ̄)bグッ (2019年1月10日 1時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
ニコニコ - ん〜地方にもよるかも知れませんが、ロシアンティーはジャムを舐めながら、お茶を飲むのが一般的ですよ。 (2018年9月17日 2時) (レス) id: dd9eae3b3c (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - ほるむさん» 構いませんよ!楽しみにしています! (2018年8月31日 8時) (レス) id: a94eac29fd (このIDを非表示/違反報告)
ほるむ(プロフ) - 紫陽花さん» はい、ありがたき幸せです!外見はできるだけ設定に沿わせたいのですが、大した画力がないので保証は出来なくなってしまいますがお許しください…。 (2018年8月31日 8時) (レス) id: e99fd65880 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - ほるむさん» ありがとうございます!お願いしてもよろしいでしょうか? (2018年8月31日 7時) (レス) id: a94eac29fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年8月23日 18時