197，喪失はしてないかな ページ7
「じゃあここから先はまんちゃんにお任せめう〜」
めうめう〜と楽しげに愛らしくポーズを決めたまんちゃんがふよふよっと側にきた
こっちの機嫌を損ねないようになのかはわからないけれど、嫌じゃない程度に優しく落ち着くように頭を撫でながらゆっくりと話しかけてくる
「Aちゃんは、元々自分が人間であったことは覚えてるんやな？」
「うん」
「人間が空を飛べへんっちゅーのは聞いたな？」
「らしい、けど。実際今、飛べる…」
「じゃあ、Aちゃんは人間亜種ちゅーことやなぁ？」
「人間に亜種も何もあるのかな」
「色々出来るようになったって事にしようや！ポジティブ！ポジティブ！」
およそ普段のまんちゃんから聞かないようなふわっふわした言葉が飛び出す、というか、どこか楽しげに話す彼は若干怖い
何か隠し事でもしてるのか？悪いことでも企んでいるのか？っていうのをわざと相手に悟らせに来てる感じだ…え。嫌な予感
「Aちゃんがもしほんまにスプリングの可能性を秘めた存在なら、長年の研究に新たなページが増えるめう〜」
「ひぇっ」
「Aちゃん」
「なんですかぁ？！」
いかんいかん、おもわず声が上ずってしまった
いやでもさ？怖いから！凄く！怖いから！
たす…けて…
「オスマン、本題からそれてるぞ」
「あぁ！そうやった。それでなんやけど」
おぉ、神様仏様グルッペン様…神でも仏でもない魔王だけどありがとうごぜぇます
と、私が一人脳内で茶番をしてるとエーミールが何やら沢山の資料を持って登場した
その資料を片手に私にはよく分からない難しいお話を続けている
「当事者が置いてきぼり」
「大丈夫、僕もなにいっとーかさっぱりやから」
先輩と目をあわせて思わずため息を吐く
なかなか本題とか何があったかとか説明にうつってくれなくて困ってるんだけどなぁ
若干周りも興味なくし初めてるし、ゾムなんかは欠伸してたりグルッペンとトントンも最早別の話題に切り替わったりしてる
天使や悪魔からしたら１０ヶ月なんてあっという間で、きっと数秒程度の物なのかもしれないけれど
「Aちゃん？」
「先輩、私結局どうなってしまったんですかね」
「それがなぁ、説明しづらいねん」
「それはどういう説明のしづらさなんですか？」
「いやぁ、それがな。ありえるっちゃあり得るんやけど、僕らもモノホンみたん初めてやわって感じ？」
「…」
「ほんまに！今の真面目に答えたからな！？」
とりあえず、先輩は余り代わり無さそうで良かった
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りと - 一気に全部読んでしまいました…世界観の複雑さに何度か頭を悩ませましたが、色々考察出来て楽しかったです！天使、悪魔、人間、そして神…いずれも人間という概念に縛られて自分を見失いながら生きて(？)いる…。え、これ無料で読んで良かったん…？お金払わせてェ！ (5月31日 0時) (
レス) @page42 id: 3c068a4e58 (このIDを非表示/違反報告)
1103(プロフ) - とても楽しく拝読させていただきました。ありがとうございます！ (2022年9月23日 1時) (レス) @page42 id: d3023c1d20 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - ランキングにはのってないね！！うん！！でも続編かきたいね！！勘違いやわ！！ (2020年3月9日 2時) (レス) id: 8b85c6a757 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - ありがたい事に、この話。未だランキング乗り続けているんですよね…シリーズ全体的に。いつか、続編というか、主人公ちゃんが人外になってからの話を書くのも、いいかもしれませんね (2020年3月9日 2時) (レス) id: 8b85c6a757 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - ちゃっかり新シリーズ出てますので、よろしければご贔屓に… (2019年10月6日 18時) (レス) id: da4b35a571 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜空音 | 作成日時：2018年10月12日 0時
