196，これが記憶喪失って奴？ ページ6
「おはようA、10ヶ月ぶりだな。といっても我々にとってその程度大した事では無いんだが」
「あるよ！大有りだよ！大した事だよ！どうなってるの！！」
当たり前に空を泳いでグルッペンに抗議する、どうやら人間は空を飛べない生き物らしいけれど今の私は、自分が『人間である』ことは覚えていても『人間とは何か』が思い出せなかった
「しかし…面白いな」
「何がよ！？」
「お前が自由に空間を泳いでいる事が、だ」
「今の私にとってはこれが普通なんです！」
「はぇ〜…とりあえず、何があったか話してもええですかね」
トントンが私の服を片手で掴んで自由を奪ってきた、人を風船のように扱うんじゃない！余りにも滑稽な姿に面白いことが特に好きなゾムとかシャオロンとかゾムとかゾムが笑ってるから
「笑うなゾム！」
「いやっ…くっふふ、無理やって！なんやそのアホみたいな格好！ヒャハハ！」
ゾムの笑い声を筆頭に皆がお構い無しに笑いだす、くそ…此方は何があったのか思い出せなくて困ってるのに
「いやぁ、よぉ笑わせてもろたわ」
「トントンまで…先輩…助けて」
「僕ぅ？」
「そうですよ！」
「じゃあAちゃんに一つづつ質問してくな？何を覚えているかの確認からはじめよか」
拗ねていても仕方ないのでとりあえず用意された椅子に座る、すると先輩が目の前に来て少しずつ質問をはじめた
「なんで僕のことを先輩って呼んでるかわかる？」
「元々、同じ会社で働いていたからですよね？」
「あ、それはわかるんや。じゃあ次、なんでAちゃんがここにいるかは？」
「ここにいる理由？グルッペンに連れてこられた？」
「そうそう！じゃあ次。Aちゃんはなんで連れてこられたん？」
「えーっと…？」
「わからん？」
「はい」
「人間って何か分かる？」
「人間、ヒト…地上の生物…？」
「まぁ…せやけどな。スプリングって何か分かる？」
「スプリング…春？ですか」
そういうと先輩が難しそうな顔をしてみんなの方を振り返って話初めた
「やっぱ、しんぺい神の言うとおり人間についてと自分が何者かについての記憶が改竄されとるなぁ」
「今のでわかるのか？」
「そりゃ、僕は心を見るプロフェッショナルやからね」
「流石だな大先生」
「ぐるちゃんに誉められるなんて光栄やわ、でもここから先は専門外、術式による記憶と存在の改竄。死者の檻ん中で無理矢理書き換えたかんじやなぁってことくらいしか」
あの卵みたいな何かに特別な力でもあるのかなぁ…謎だ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 592人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りと - 一気に全部読んでしまいました…世界観の複雑さに何度か頭を悩ませましたが、色々考察出来て楽しかったです！天使、悪魔、人間、そして神…いずれも人間という概念に縛られて自分を見失いながら生きて(？)いる…。え、これ無料で読んで良かったん…？お金払わせてェ！ (5月31日 0時) (
レス) @page42 id: 3c068a4e58 (このIDを非表示/違反報告)
1103(プロフ) - とても楽しく拝読させていただきました。ありがとうございます！ (2022年9月23日 1時) (レス) @page42 id: d3023c1d20 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - ランキングにはのってないね！！うん！！でも続編かきたいね！！勘違いやわ！！ (2020年3月9日 2時) (レス) id: 8b85c6a757 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - ありがたい事に、この話。未だランキング乗り続けているんですよね…シリーズ全体的に。いつか、続編というか、主人公ちゃんが人外になってからの話を書くのも、いいかもしれませんね (2020年3月9日 2時) (レス) id: 8b85c6a757 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - ちゃっかり新シリーズ出てますので、よろしければご贔屓に… (2019年10月6日 18時) (レス) id: da4b35a571 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜空音 | 作成日時：2018年10月12日 0時
