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茜side
あれから3時間。
ようやく千尋さんの意識が戻った。
倒れた原因は、まだよくわかっていない。
これから千尋さんのすることは、栄養を摂ることと、睡眠をとること。
「あか、」
茜「千尋さん、今は寝ててください」
「う、ん」
途切れ途切れの言葉、気しないふりをしろと言われても無理な話だ。
それでも何も言わないのは、千尋さんの性格を知っている人ならば当然の、義務のようなものだろう。
今、千尋さんは何を考えているのだろう。
苦しい?悲しい?痛い?
どれでもないだろう。
近いものはあるかもしれないが、彼女の中にある感情はそんな生温いものじゃない。
もっと、深い、暗闇の中にいるのだ。
私や彼女の周りにいる人間は、今の彼女のそばにいてあげられることはできない。
拒絶されている。
まるで、初めて会った時のようだ。
あの頃の彼女もそうだった。
周りが、見えていない。
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あゆ - これからどうなっていくか楽しみです!名字が上手く変換されてないので、ちゃんと映されるようになったら嬉しいです! (2017年9月18日 20時) (レス) id: bfbf4614af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やま | 作成日時:2017年9月14日 23時