検索窓
今日:5 hit、昨日:3 hit、合計:205,849 hit

それはご勘弁を ページ20

莉子side



『ほんとに行かなくていい?』


「かまんよ、外寒いし。」


ライブも終わったということで、社畜のこの人は今日名古屋へ帰る。


駅まで見送りに行かなくていいか、と聞いたのだが寒いだろうから大丈夫、と言って断られてしまった。


気を使ってのことなのだろうけど。


(せっかくちょっと頑張って聞いてみたのに……。)


少し複雑な気持ちだ。


「………来んでえいからさ。」


『うん?』


「ぎゅーってしてや。」


そう言うやいなや、私の答えを待たずに抱きついてくる。


(よく抱きついてくるなこいつ。…好きなのかな、こういうの。)


『私に拒否権は無いのか。』


「うん、無い。」


『じゃあ聞いてきた意味なくない?』


「だって聞かんと怒るやん。」


『答え聞かないのも怒るよ。』


(なんかいい匂いする。柔軟剤?…くっそ女子力め。)


「次いつ会えると思う?」


『さあね。君の仕事次第でしょ。』


「………仕事なんてこの世から滅びればいいんや。」


異動願い出そっかな………などと馬鹿げたことを言っているが、時間は大丈夫なのだろうか。


「…莉子。」


なんて考えていると唐突に名前を呼ばれ、反射的に顔をあげる。


『なn……!』


目の前にはドアップの泉の顔。


何が起こったか分からずフリーズする。


しばらくすると、唇から伝わっていた温もりがゆっくりと離れていった。


そこでやっと何が起こったのか理解した。


(キ、、スされた、、、、。)


まるでワレモノでも扱うかのように優しい、触れるだけのキス。


「……ふはっ、真っ赤やん。……………よかったなあ、見送り来んで。もし来とったら…………。」


"人前でやっとったかも"


「んじゃ、またなー。」


そう言い残して風のように去っていってしまった。





センラside


(……恥っず…………余裕無さすぎやん、俺。)


.*。゜.*。゜.*。゜.*.゜.*。.


新作出来ました。


志麻さんの短編です。


衝動書きですが読んでいただけると嬉しいです。


参りました、先輩。【志麻】


(これで合ってるのかな…。)

番外編 緑のたぬき→←後日談



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (256 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
977人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , センラ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2023年4月11日 11時) (レス) @page42 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
- 優しくないですよ笑笑お体大事にしてくださいね (2019年4月21日 22時) (レス) id: b221faf80c (このIDを非表示/違反報告)
1607(プロフ) - 暁さん» え、やさし…(キュン)(これが恋…?)(黙れ)(すみませんでした) (2019年4月20日 23時) (レス) id: 0e1263c29f (このIDを非表示/違反報告)
- ずっっと待ってます!お疲れ様です。小説よりもお体を大切にしてくださいね(o・ω・o) (2019年4月20日 23時) (レス) id: b221faf80c (このIDを非表示/違反報告)
1607(プロフ) - 暁さん» ありがとうございます…!今までやれ大会だ、やれテストだ、でわたわたしてて更新できてませんでしたがもうすぐ更新しますので!どうか気長にお待ちください( >д<) (2019年4月20日 19時) (レス) id: 0e1263c29f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:1607 | 作成日時:2018年10月22日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。