じゅうく〜 ページ19
次の日、ホークスはゆっくりと目を覚ます。
「……んあれ、ここどこだ」
カーテンから差し込む朝日がよく部屋を照らす。シンプルでありながら、白とピンクで統一された女性を連想させる部屋であった。
鼻先をくすぐるような甘い匂いは2つあり、1つはローズのような香り。もうひとつはAの匂いであった。
もしかして、と慌てて起きて部屋をでる。食器が重なり合う音が響いている部屋へ歩いていくと、そこには軽く1つに髪を結んでエプロンをかけるAの姿があった。
「Aさん！？」
「あ、啓悟さん、おはようございます〜。さっき朝ごはん作り始めたばかりなので、少しゆっくりして待っててくださいね〜」
「ちょ、今どういう状況なの！？」
ボサボサの髪をかきあげながらうろたえるホークスに、Aは小さく笑う。
「覚えてないんですか？昨日事務所でぶっ倒れて、そのまま私がここまで連れてきて……」
「連れてきた、って……」
カァっと顔が熱くなっていくのがわかるほど、ホークスは顔を赤らめた。
しかし少し冷静に考えてみれば、Aに色々と迷惑をかけさせてしまっていることに気づく。
今来ている服も、恐らくAのものだろう。グレーが基調のトレーナーと、ゆったりした黒いスウェット。Aが普段あまり着なさそうなデザインだった。
「色々と、その、迷惑かけてごめんね」
「いえいえ。私が好きでやってるので。あ、コーヒー入りますか？」
「……貰おうかな」
キッチンの近くにあるリビングテーブルの椅子に座る。椅子の数は5個あった。
キッチンの方に目を向けると、Aがテキパキと作業をしている様子が目に入る。
「自炊してたんだ」
「はい、家でよく手伝いとしてご飯は作ってたので〜」
「凄いねぇー、俺はそういうの出来ないから憧れるな」
「自炊した方が手間はかかりますが、健康的ですしね〜」
そんな他愛もない会話を続けること10分、チーズとツナのトーストと少しのサラダ、コーヒーを机の上に持っていく。
「簡単なものですけど、どうぞ」
「作ってもらえるだけで十分嬉しいよ、ありがとう」
いただきます、と朝食を口に運んでいく。
「そういえば、今って何時……8時！？」
ホークスは驚いたように時計を見た。苦笑しながらAはコーヒーを口元に運ぶ。
「4時に起こしても起きなかったじゃないですか。それに、ちゃんと昨日の残ってた仕事は終わらせておきましたから」
そっか、と少し安心したようにホークスは朝食に手をつけていく。
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桜芽杏(プロフ) - えだまめさん» ひぇ〜嬉しい……！！ありがとうございます！！実はガチの趣味で書いていた物をその場のノリで載せ始めたので、こうして好きと思われて読んでくださることにとても喜びを感じます……！クライマックスも近いですが、どうぞ最後までお付き合い下さい！！ (2020年4月18日 18時) (
レス) id: 4e2ed4ed51 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ(プロフ) - 好き…………好きです…………ちょっと不器用なホークスも可愛いのにカッコイイ夢主も雰囲気が独特なお兄さんもそれぞれを表現している桜芽杏さんの透明感のある文章も全て好きです応援しています…… (2020年4月17日 21時) (レス) id: 4f7195255d (このIDを非表示/違反報告)
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