98☆助けられた ページ48
「私はナツメ!
私はAの相棒なんだから、
ここにいるのは当然でしょ?」
Aは「相棒だったっけ」という言葉を
ぐっと飲み込んだ。
確か、アキノリにも「コンビ」とか言われたような……。
とAが思い出していると、
ナツメがさらにこう言う。
「それに……私は須賀くんの先輩でもあるわけだから、
フォローしてあげなきゃ!」
アキノリが「須賀ちゃん」と呼んでいた影響か、
ナツメは「須賀くん」と呼んでいた。
すると所長が「?」と須賀を見る。
「む、先輩?
この娘が、須賀ちゃんの先輩?
彼女は、意外と大人なのか?
いやいや、フミちゃんの娘なんだから、それはない。
うーむ……どういった現象なのだ?」
真剣に考え始めた所長を見て、Aは焦った。
「しょ、所長!それはですね……!」
須賀も焦りながら、なんとか言い訳をする。
「あ、あのですね……。
わ、私は前回の事件で、
ナツメさんとその友だちに助けられたんです。
そ、それで、今は彼らを先輩と呼んでいるんですよ」
所長は一瞬目を見開き、
疑いの眼差しをナツメに向けた。
「須賀ちゃんを助けた!?この娘が?
ははー……見た感じ、まだ子どもなのに……」
ナツメはムッとして所長に反撃する。
「な、なによ!?私はもう中学生だし、
やるときはやるんだからね!!」
「そ、そうなの?」
Aがボソッと言ったその言葉は
ナツメの耳に届いてしまったらしく、
「ちょ、ちょっと!疑わないでよ!!」
と珍しくぷんぷん怒った。
「ご、ごめん……あはは……」
所長がため息をついて話し出す。
「まぁ、先輩でも何でも構わんが、
ボクたちの邪魔だけはするんじゃないぞ」
「逆だっておじさん。手伝うつもりで来てるんだから!」
そして所長は立ち上がった。
「よし、それではアリーナに行き、調査を行うぞ!」
すると日美子がすかさずトレーサーを差し出す。
「所長、調査の準備は出来てますよ」
さすが日美子さん。気が利く人だ。
「では、しゅっぱーつ!ついて来い、若園!」
「はい!」
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作者名:惠里子 | 作成日時:2019年7月30日 19時