私の命を助けてくれた人はとある騎士でした (ページ2)

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暗い日々ページ2

今日も憂鬱な一日が始まる

今日も無意味に息をして、心臓が動いている

もう止まってくれたっていいのに

何もしたくないと嘆き、鉛のように重たい身体をベッドから起こした

ちょうど朝の6時半

普段なら学校に行かなくては行けない時間だけど、そんな気分になれない

どうせ行ったって体の傷が増えるだけ

心の傷が重症化するだけだから

そうやって登校拒否を続けてもう2週間が経つ

はぁ、と深いため息を漏らすと、誰もいない部屋に虚しく消えていった

ぼうーっと回らない頭で部屋から出ようとした時、一枚の紙がひらりと床に落ちた

何これ…？

拾ってみるとそれは母からであろう置き手紙だった

「もう耐えられない、ごめんね」と

紙の真ん中に大きく、震えた文字が並んでいた

これを見ただけで、

母がもう家に帰って来ない事、もう会う事は無いだろうという事が分かった

私だってこんな家から出て行きたい

でも此処を出て行ってしまうと私の居場所が無くなる

母は実家に帰るなりする事ができるけど、

まだ未成年の私には他に居られる場所が無い

もう一度深いため息を吐いて部屋から出た

すると、お腹が勢いよく鳴った

何か食べなきゃ、もう3日は何にも食べてないし…

でも、食欲が全くと言っていいほどに無い

この前も頑張って食べようとしたら全部吐いてしまった

また吐いてしまうのではないかという恐怖と、食べたくないという事実があり、

どうしても食べる気にはなれなかった

洗面所に行って鏡に映る自分を見てみる

包帯が巻かれた頭に傷だらけの腕、そして数えきれない程の痣

泣き腫らした目は光を失い充血していた

血で赤く染まった包帯を外し、新しいものに換える

こんな事したって意味ないんだろうけど…

どうせ今日も殴られて、物を投げつけられて

どんどん新しい傷ができていくだけだろうから

涙が出てくる

なんで私はこんな辛い人生なんだろう

学校の奴らは笑えてるのに、楽しめてるのに

なんて不平等な世界なんだろう

もう生きたくない

『死にたい』

最近はそう思うようになった

こんな事を思うようになったのは、学校でのイジメがエスカレートしてからだった

どちらか一つなら我慢できたかもしれない

父からの虐待が辛いなら、学校の友達や先生に相談できた

クラスメイトからのイジメが辛いなら、家族に相談できた

なのになんで私は

［どっちも］なんだろう

相談する相手が居ないから一人で抱え込まなきゃいけない

辛い………