誤算*１ ページ14
「あーあーあー」
「うるっせーんだよテメ〜！用がないならさっさと立ち去りやがれ！」
「わんこ先輩ひどいっ！俺がこんなにも暇を持て余してるというのにっ」
「なおさら帰れっつの！」
蓮巳先輩にお手伝いを休めって言われてしまい、やることがなくなったため、軽音部にてわんこ先輩のギターと(勝手に)合唱中。
「大神、そんなに大声を出すと怖がらせてしまうぞ」
「そーだそーだ、アドニス先輩の言うとーり！後輩には優しくしてくださーい！」
アドニス先輩の腕にギュッと抱きついてそれとなく盾にしながら、わんこ先輩に向かって野次を飛ばす。
「ケッ、すっかりアドニスに懐きやがって。さっきまで情けなく悲鳴あげてたヤツはどこのどいつだよ」
「さあ？ 誰でしょうか。まったく検討がつきませんなぁ」
ぷいっとそっぽを向けば、わんこ先輩は「ったく調子良いヤツ」と苛立たしげに目を細めてギターを弾き始めた。
ま、まあ。初対面のときにすこぉしだけ叫んだけど、優しい人だって分かってからは怖がってないし。蒸し返す必要なくない？
「あーあーあーあーあー」
「だから歌うなっての！俺様たちはお前と違って忙しいんだよ」
「そんなこと言わずに。ていうか、先輩たちもDDDってやつに出演するんですか？ すみません、俺は紅月を応援してるんで、先輩たちの応援はちょっと……」
「誰が応援してくれって頼んだよ。テメ〜の応援がなくたって俺様たちUNDEADが負けるはずねぇだろ！なっ、アドニス」
ギターを弾きながら、強気な顔でアドニス先輩に同意を求めるわんこ先輩。
「ああ。それに、本番は羽風先輩も出てくれるらしいからな」
アドニス先輩は安心したような顔で答えた。羽風先輩ってガチでUNDEADだったんだ。
「それにしても、A、おまえ見る目ねぇな。別にどこを応援しようが勝手だけどよぉ、なんでよりにもよってあのクソ眼鏡のユニットなんだよ」
「わんこ先輩、しっ。あの人地獄耳なんで、そんなこと迂闊に言うべきじゃないです！あと蓮巳先輩は眼鏡ですけどクソじゃないですからね！呼ぶならグレート眼鏡にしてください！」
「怒らないであげてくれ。大神は自分たちを応援してくれなくて寂しがっているだけなんだ」
「ンなことねぇよ！」
あらあらあら。まぁまぁまぁ。
「わんこ先輩ったら照れ屋さーん！そんなに俺のこと好きなんですね。大丈夫ですよ、お菓子の『うめぇ棒』の次に好きですから！」
ねっ、と言うと、わんこ先輩に無言で頭を叩かれた。酷い。
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koeno(プロフ) - めっちゃ面白かったです！！素敵なお話をありがとうございました！もし続編を書かれるのであればぜひパスワードを教えていただきたいですー！！ (4月7日 0時) (
レス) @page49 id: 3ec6efc790 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続編みたいです！ (4月2日 17時) (レス) @page49 id: 54e2cad7a6 (このIDを非表示/違反報告)
0nm3264922j626v(プロフ) - 続編めっちゃ読みたいです！是非！お願いします！ (4月1日 20時) (レス) id: 203b2c7fc8 (このIDを非表示/違反報告)
ただのヲタク(プロフ) - 続編読みたいです！すごく楽しく読ませてもらいました！ (3月30日 9時) (レス) @page49 id: 9a68619e2b (このIDを非表示/違反報告)
ダイ - もう、めちゃくちゃ面白かったです！受験勉強後回しにして(？)2日で読み終わりました！ぜひ！続編読ませて欲しいです！ (2月26日 23時) (レス) @page49 id: aa1dedb486 (このIDを非表示/違反報告)
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