大遅刻*２ ページ13
「って呑気に話してる場合じゃない！俺急がないといけないから！じゃあな！」
「わっ待って！」
「ぐぇっ！！」
首が絞まったような感覚に息が詰まる。それと同時に、後ろ側に盛大に尻餅をついてしまい、尻にもかなりダメージを負った。
「いっつ〜！わ、割れた！絶対に割れた！」
「大丈夫！元から割れてるぜ！」
そういうことじゃない！！
「あぁもう、なんだよいきなり〜。くそぅ、ほんと痛い……。俺、夢ノ咲に来てからこんなんばっかな気がする……」
「ごめんねっ、大丈夫？ オレ、友ちゃんに『後先考えてない』ってよく言われちゃうんだぜ……。本当にごめんなさいなんだぜ！」
「うっ。いやまぁ怪我もしてないし、謝ってくれたから、別にいいけど……」
そんなあからさまにショボンとされたら、小動物をいじめてる気分になっちゃうじゃん。もういいよ。許すよ。
「で。なんで引き止めてきた？」
「あのね、さっき言い忘れてたんだけど、Aちゃんが寝てるときに眼鏡をかけた先輩がお迎えに来てたんだぜ」
「眼鏡？……蓮巳先輩か？！」
光の肩を掴んで左右に揺さぶる。
慌てている俺とは反対に、光は「あうあう」と揺さぶられているせいで目を回しながら「落ち着いてAちゃん！」と宥めてきた。
確かに！こういうときこそ、心を静めなければ！
「スー……ハー……スー……ハー……。よし！で、蓮巳先輩はその後どうした？」
「ええっとね、Aちゃんが疲れてるから、今日のところは手伝いを休んでくれって言ってたぜ！」
「……ほんとに？」
無邪気な子供らしい表情を顔一面に溢れさる光に、思わず怪訝な声で聞き返してしまう。
寝てたのは疲れていたからじゃなくて、純粋に眠かったからなんだけどなぁ。でも最近は休む暇もないくらい動いてたから筋肉痛になりつつあるけど、別に気を遣われるほどでは……
「目の下に隈！」
「え？」
いきなり光に頬を手で包まれて、目の下を指で優しく擦られる。びっくりして言葉を失っていると、光は「へへ」とお日様みたいに笑う。
「疲れてるときにダッシュするよりも、いっぱいお昼寝したあとにダッシュした方が、すっごく楽しいんだぜ！」
天使のような笑顔につられて思わず頷く。
「じゃあ、オレはレッスンがあるからもう行くぜ！またね、Aちゃん！」
「あ、うん。またな」
光の姿が見えなくなるまで手を振りながら、心に一つの誓いを立てる。………これからは、徹夜してゲームするのやめよ。
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サラ(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます！！ 後編まで書いてくださりありがとうございます。宜しければパスワードの方教えていただけると幸いです。 (5月8日 15時) (
レス) id: 57059d652a (このIDを非表示/違反報告)
koeno(プロフ) - めっちゃ面白かったです！！素敵なお話をありがとうございました！もし続編を書かれるのであればぜひパスワードを教えていただきたいですー！！ (4月7日 0時) (レス) @page49 id: 3ec6efc790 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続編みたいです！ (4月2日 17時) (レス) @page49 id: 54e2cad7a6 (このIDを非表示/違反報告)
0nm3264922j626v(プロフ) - 続編めっちゃ読みたいです！是非！お願いします！ (4月1日 20時) (レス) id: 203b2c7fc8 (このIDを非表示/違反報告)
ただのヲタク(プロフ) - 続編読みたいです！すごく楽しく読ませてもらいました！ (3月30日 9時) (レス) @page49 id: 9a68619e2b (このIDを非表示/違反報告)
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