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終焉する舞台*2 ページ42

そんなことを考えながらお客さんの反応を伺っていると、ふと客席の前列に、見知った顔を見つけた。

あっ。あれは仁兎先輩と、その隣にいるのは……

(Ra*bitsだ)

そっか。見てくれるって言ってたもんな。そんな心配そうな表情しないでよ。大丈夫だから。

目を凝らせば、他にも知っている人がちらほらといた。

入口付近には流星隊の皆がいて。おそらくレスポンスをしてくれていたんだと思う。拍手とか後方から聞こえてたし。

中央辺りにはKnightsの人たちが座っていて、瀬名先輩が腕組みをしながら見てくれていた。お姉ちゃんは心配そうだし、零先輩の弟さんは眠そうだし……。司なんて母親みたいな顔をしている。

(あっちは……ふはっ、元気だなあの双子)

ひなたとゆうたが、フレッフレッとエールを送ってくれている。そして目が合ったことに気づいたのか、ひなたが「ぶ、た、い、そ、で」と口パクしながら指をさした。

ちらりと横目で見れば、UNDEADの先輩方がこちらを見守ってくれていて。朔間先輩が小さく手を振ってくれる。

(うん。やっぱり)

こんなにもたくさんの人に応援されている。俺なんかのことを気にかけてくれる優しい人たちがいる。

だから、俺は──

(絶対に負けられない!!)

改めて気合いを入れ直して、マイクを握りなおした。


「こほん。一応、念の為、有り得ないとは思いますが、ほら、もしかしたら誤解させてしまってる人もいるかもしれませんからね!保険としてお伝えしますけども!」

俺は観客席をぐるりと見渡してから、もう一度満面の笑みを浮かべた。

その笑顔のまま 、ゆっくりと。 諭すように語りかける。

「俺、男なんで」

その報告でざわざわとしていた会場に一瞬の静寂が訪れる。それから。

──キャァアアーッ!!!

割れるような歓声が上がった。
それはもう、今までの比ではないくらいの大音量で。

『うっそ! えぇっ本当に?!』
『女の子にしか見えないんだけど!!』
『かわいい〜っ』

………うーん。

「やっぱり俺が女の子だって思われていたみたいですね。なんでかなぁ、おかしいなぁ。先輩や同級生にもね、間違われるんですよ。おかしいですよね!俺だって男でアイドルなのにっ!!」

心当たりがあるのかないのか、お客さんたちは一様に照れたように笑ってくれた。

俺への対応に心当たりのあるアイドルたちは苦笑いを浮かべる者や、突然のカミングアウトに驚きを隠せない者からそれぞれだ。友人や先輩を売るなって?知らん。間違えた方が悪い。

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koeno(プロフ) - めっちゃ面白かったです!!素敵なお話をありがとうございました!もし続編を書かれるのであればぜひパスワードを教えていただきたいですー!! (4月7日 0時) (レス) @page49 id: 3ec6efc790 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続編みたいです! (4月2日 17時) (レス) @page49 id: 54e2cad7a6 (このIDを非表示/違反報告)
0nm3264922j626v(プロフ) - 続編めっちゃ読みたいです!是非!お願いします! (4月1日 20時) (レス) id: 203b2c7fc8 (このIDを非表示/違反報告)
ただのヲタク(プロフ) - 続編読みたいです!すごく楽しく読ませてもらいました! (3月30日 9時) (レス) @page49 id: 9a68619e2b (このIDを非表示/違反報告)
ダイ - もう、めちゃくちゃ面白かったです!受験勉強後回しにして(?)2日で読み終わりました!ぜひ!続編読ませて欲しいです! (2月26日 23時) (レス) @page49 id: aa1dedb486 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:苺バニラ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2020年1月13日 14時

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