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私次第。 ページ20

「…………」





私の腕をガシリと掴むその人は、
昨日と同じ香水の香がした。





何の香水なんだろう。






フレッシュの様な 香り……



どこかで嗅いだ覚えがある。

原料とか、そういうんじゃなくて……




……前に 嗅いだことがあるっていう そんな覚え……









「入れ。」
無愛想な声。









そして足を踏み入れたそこは 昨日も連れて来られた場所。






「気分はどうだい?」






部屋の奥から飛んできた声は、昨日の人の声で。








「………誰、ですか?」








私はこの人たちの名前を知らない。

だから、 人 ということしか出来ない。







「あー、そうだなー、
俺のことは まあ カイ とでもよんでくれ。」
体が大きい人。




「じゃ、俺は ケイ ね。」
結構小柄な人。




「俺は コウ。」
私を、連れてきた人。








カイ ケイ コウ。

今適当に決めたよね?





「お前……
友達は いるのか?」






カイとか言う人が急にそんなことを聞いてきた。

思わず はあ? と、滅多に使わない言葉が出そうになる。






友達はいるのか?って、

まるで私が友達いないみたいじゃない。







……前まではそうだったけど。









「い、いますっ」
私はいろんな思いを胸に答える。





「あー、あいつら、
お前と一緒にいる奴らの事を除いて、だ。」






この人のいっていることが、わからない。

一緒にいるって、KZの事だよね。




今いる皆以外だと、砂原………








「い、います!」




「じゃあ……お前が小学五年の頃は?」






「五年……?」








意図が掴めない私。

後ろにいるコウって人が 早くしろ とせかす。








「い、いませんっ!」







私が素直に答えると、
眉を動かしたカイ……さん?







一体この人たちは何が目的なんだろう。








そう思っていたら、腕を引っ張られて また皆のところに帰そうとする。


その前に私は、意を決して 聞いたの。



 






「…あ、のっ、
私たちをどうする気ですか?」




「……さぁな。
それは、
お前次第だ。」









そして私はその部屋から外へと出された。







………私、次第……………?








…………………




…………私が、今回のことを 招いた…………?

パン。→←存在。



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菜乃 - 続き…待ってますよ? (2021年7月23日 20時) (レス) id: a631c2039c (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 続き気になっています!頑張って下さい! (2021年4月18日 20時) (レス) id: b3dc4b2f8e (このIDを非表示/違反報告)
実埜里 - これ、面白いですよ。そそられて、読むスピードが止まらなくて、好奇心を擽られます。自信を持ってください。低評価なのは、その人の押し間違いだと思えば良いんです。あなたは、文才です。更新待ってます。 (2020年7月19日 16時) (レス) id: 4da7131419 (このIDを非表示/違反報告)
ゴールド - 自信持って更新楽しみにしてます (2020年7月8日 16時) (レス) id: a978d9cb24 (このIDを非表示/違反報告)
さしみ - とてもワクワクします。更新楽しみにしてます。 (2019年11月9日 15時) (レス) id: 579ffd5296 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Trace | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/purumu/  
作成日時:2016年2月24日 13時

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