ペンダントの魔法【stpr】［6］

episode58 ページ39

Aside


「はぁｯ…は…ぅ…」






おぼつかない足取り…情けない…






でも少しずつ進めている。あと少し＿＿






そう思って、また一歩踏み出した瞬間








“爆ぜろ”








「っ＿＿！？」








また、この言葉が聞こえた









爆ぜろって…あいつの異能っ…周りの炎がまた爆発するっ…







また、動けなくなる。床に体が打ち付けられる








痛みに覚悟して目を瞑って待ってた










「っ…？」








でも、いくら待っても痛みはこなかった








なんで…不発？何回も異能を使えば、不発になる時もあるけど…









？？「……爆発を抑えるとか、君たち凄いね」






…！！この声…あいつだ







爆発を抑える…？じゃあ、不発じゃなかった…？







爆発を抑える…まさか、みんながっ…！？










「…！み、んな…」






自分でも驚くほどのか細い声







だって…







こ「っ…ひｯ…ふっ…ぁ゛…ぃったぁ…」






莉「っ…ぃ゛…」







みんなの手はひどい火傷をしてたから









瑠衣「…異能力の発動は手から…か。異能力で爆発を最小限に抑えただけで、君達の手は小さな爆発をもろに受けたんだね」









っ…火傷…早く冷やさなきゃ…跡が残っちゃう…








なのに、足が震えて…走れない…








な「爆発を抑えなきゃっ…今度こそ、死んじゃうと思ったから…っ」







さ「っ…Aは動けない…だから、爆発があっても逃げれないと思ったから」







ジ「抑えるしかないって…思ったんや」








「…！！！」







私の怪我が酷いって、わかってたから…爆発があっても、逃げれないし異能を使えないってわかってたから…






だから、爆発を抑えようと…






瑠衣「…その手の火傷、すぐ冷やさないと跡が残るよ？…大体、その手で戦えるの？」







る「…っ無理でも、やらなきゃいけないんです…」







こ「…跡残っても気にしないっ…これは仲間を守れた”名誉の傷”になるんだから」





瑠衣「…綺麗事並べてくだらない…もう次の一撃で終わりだよ。ばいばい」







莉「っ…！！(っ…すぐには動けないっ…みんなの異能だって、もう限界がっ…)」






「…！」







動け、走れ。みんなを守れ





「っ絶対に、そんなことさせないっ…！！！」





瑠衣「！？」





みんなの前に立つ




莉「！Aちゃ…」





みんなだけは、守るって…決めた。”約束したんだ”

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