検索窓
今日:19 hit、昨日:7 hit、合計:105,321 hit

第二十八話[運命論者の悲み] ページ32

探偵社専属治療医師 与謝野晶子の異能により
谷崎潤一郎
谷崎ナオミ
中島敦
倉代A

計四人が治癒された


中でも谷崎と
最後に治療されたAは


探偵社中に悲鳴と治療の最後に
艶っぽい声が響いたと云う



『............って、
何語っとんじゃコラ太宰ィィィ!!!!!』←


「進化したな」
「進化したね」
「しましたねぇ」
「何が?」←
「良い声だったねェ」←


違う、最後の与謝野晶子さん違う←


「......もう罵られても
何も感じなくなってしまった...」←


『』


「聞いたぞ小僧、小娘」


「『ギクッ』」


いつもなら
ツッコミを入れている筈の国木田さんが
ワントーン低い声で話し出す

突然の国木田さんは怖い←


「小僧は七十億、小娘は百億だと?
出世したな、マフィアが血眼になるわけだ」


あ、すっかり忘れていた其の事
まぁマフィアが襲ってきた理由が懸賞金って
解ったとして...


『其れだよ国木田さん。
理由が分かんないんだ、
何故私達に
そこ迄の巨額な懸賞金がかかっているのか、
そしてポートマフィアをソレで釣ったのは誰か(・・・・・・・・・・・・・・・・・・)


「そうです!どどどうしようッ」


『あぁまた始まった敦の焦り症』


私より一つ年上とは思えない←
って云ったら幾ら敦でも怒るかな


「そうだ狼狽えるな」


そうそう国木田さんみたいに強く...









...ん?


「確かにマフィアの暴力は苛烈を極める
だが動揺するな
動揺は達人をも_____」


「.........」


あ、敦も気づいた


『国木田さん.........』


そう、


「『手帳逆(・・・)ですよ。』」


まさに今、動揺するなと私達に説いている
国木田さんの
手帳が逆さま(・・・・・・)だったのだ


「」←


クルッ


スッ


「」


今何事も無かった様に戻したぞこの人←


「『ジトー』」


敦も私も哀れみの目で見ていると


「俺は動揺していない!」


とか、何とか叫んで
全く、動揺していないとは言い難い光景を見ることになった


然し...


「.........」


『(敦......)』


敦は悩んでいた。その姿は、
まるで...









"過去の記憶"と云う生き物が
敦に襲いかかり、責め立てている様に見えた...









『(そう云えば眼鏡も頭の上に掛かってたな)』

第二十九話[若し過去から逃げれるなら]→←第二十七話[白と黒と灰色]


ラッキーカラー

あずきいろ


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (35 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
73人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:蒼花 | 作成日時:2019年5月23日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。