第二十一話[違和感の正体] ページ24
私と敦、
そして谷崎兄妹は
依頼主の女性に連れられ
"善からぬ輩"が出るというビルヂングの裏手に向かった
出発する直前
私と敦は国木田さんと太宰に呼ばれ
ある人物について教えられた
_____________
__________
「いいか、こいつには遭うな、
遭ったら逃げろ」
国木田さんは暗いトーンで話し、
ある人物の写真を見せた
私は驚いた
その人物に見覚えがあったのだ
『ッ!.........
この人、指名手配犯の.....』
「知っているのか、」
『うん、
ヨコハマのあちこちを住処にしてた時、
偶然見た事があった。
この人_____
_____ポートマフィアだ』
恐らくポートマフィアの遊撃隊、
と云った処だろうか、
「その通りだよ、」
『名前は確か...』
「芥川だ、芥川龍之介
マフィア自体が黒社会の暗部の
さらに陰のような危険な連中だが
その男は探偵社でも手に負えん」
「何故_____
危険なのですか?」
敦が国木田さんに尋ねる
探偵社でも手に負えない...
そうなると答えは一つくらいしか無い。
『その人、異能力者か......』
「お前、何でも知っているのか?」
『真逆、
家であるヨコハマを見守ってきた
努力の結晶と
"勘"だよ』
まぁ、大体予想はつくよね
「まぁ、俺でも___
奴と戦うのは御免だ」
__________
_____________
思い出しているうちに
目的の場所に着いていた
然し、そこで私の感じていた"違和感"が
確信になってしまう_____
「おかしい___」
最初に気づいたのは谷崎さんだった
「本当に此処なンですか?
ええと_____」
「樋口です」
『!』
あぁ、確信に変わってしまう
"樋口"
確かに覚えている
あの"芥川"と云う男に遭った時
微かに聞こえた
『樋口さん、と云いましたね、
無法者と云うのはとても臆病だ
逃げるのが大好きな連中...
でも此処には逃げ道が
貴方は......
ポートマフィアだ』
電話の先の相手
其の名は______
"樋口"だった
「御名答、その通りです
失礼とは存じますが嵌めさせて頂きました
私の目的は_____
貴方がたです」
そう云いながら、樋口は携帯を取り出して
こう告げた
「"芥川"先輩?
予定通り捕らえました
これより処分します」
「芥川だって!?」
拙い、あの男が来る
第二十二話[ポートマフィアの狗]→←第二十話[ヨコハマ ギヤングスタア パラダヰス]
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作者名:蒼花 | 作成日時:2019年5月23日 18時