別時間軸16・誰が友達になるかよ ページ16
みことさんは私たちの前まで歩いてくると、握手を求めてきた。
「お兄さんたちの名前、教えて?」
「私は…神原A。こっちは立原道造くん。」
みことさんは微笑むと、握手をしてきた。
「これで私たちは友達だよ。よろしくね、Aちゃん、道造くん。」
しかし、道造くんはみことさんの手を振り払った。
「誰が友達になるかよ。お前、気に入らないものを壊すとか…何考えてるんだ?」
「そのままの意味だよ。実験に付き合ってよ。」
みことさんは無邪気に笑う。
しかし、道造くんは反対方向に向かって歩いていく。
「……他当たれ。俺は少なくとも
悲しそうに道造くんの背中を見つめるみことさん。
その表情が酷く悲しそうだった。
「……あのさ、嫌なもの壊すなら…手伝ってくれない?」
「私でよければ力になるよ、Aちゃん!」
嬉しそうにみことさんは私に抱きついた。
私が壊したいものは、そう……。私の腐った家庭だ。
何かと私を悪者扱いしたあの家庭を全て崩壊させてやりたい。
ならば、ちょうどいい。
私はニヤリと笑うと、みことさんも同じように笑った。
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:柚希 | 作成日時:2023年8月24日 14時