くらい、食らい、Cry【谷山紀章】 (ページ3)

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▼*Hiro Side ページ3

この空気となって、
何分過ぎたのか…

時計を見てみれば、まだ10分しか経っていない

「温かいお茶です！」

わざわざケトルでお湯を沸かし、
人数分テーブルへと出した
由佳ちゃんはAちゃんの隣にお茶を置き、
座った

すると、Aちゃんがお茶を啜り言った

A「…苦い」

「うぇ…！？」

「酷評は後にしろ
…話し合いがメインだ」

なんとも言えない空気に
俺は背筋が必然的に伸びる

沈む空気
そんな中、玄関が勝手に開いたのだ

「ちょっとー
うちの女神連れ出して、
何処ほっつき歩いとん」

髪の長い子
そして、女神…？

「さらにめんどくさくなりそ…」

「え、何この空気
デジャヴなんだけど
ってか、めんどくさくなるのは
明らかにお前のせいでしょ！？」

「あー、もう…
空気読みなよ、那緒」

「わかった、読むよ
うちのクソが申し訳ありません」

頭を下げたかと思いきや、

「はぁ？
クソって何事？
喧嘩売ってんの？
買うぞ、餓鬼が」

「本当、ごめんなさい
うちの怜音は自由気ままに動き回るんで、
何か気に触ることしたのなら私が謝るので…」

「お前、何様だよ！」

「あ、自己紹介まだでしたね
紫崎那緒です
こっちが、クソの紫崎怜音です
今後ともご贔屓に
…で、どうされました？
うちの怜音、面倒事に関わりがありそうですね」

「俺、悪者前提かよ！？」

「え、いっつもそうじゃん」

なんとも、カオス…

「それで、何があったんです？
…明らかに、怜音に対しての不満がありそうな
谷山さん＿＿＿＿＿＿＿」

ベラベラ話し始めた那緒さん
話している途中、Aちゃんが
那緒さんの手を掴んで制止させた

A「その物言いは、追い込んでる
それ、違う
ダメ」

やけに必死になるAちゃんに
由佳ちゃんは何も言わないし、
それどころか、那緒さんが口を閉じた

下野「えっと…」

「どいつもこいつも混ざるとカオスになりそうですね、下野さん」

下野「あ、うん」

「私も空気読めないので、下野さんが司会進行して、
早く終わらせて、Aのご飯を＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿」

下野「あ、ご飯目当てなんだ」

すると、いきなりAちゃんが口を開き、質問を投げかける
投げかければ、勿論、それに応じて、
紀章さんも応えたのだ

紀章「Aが此奴と親しそうに…
しかも、さっき口元についてたクリームを取ろうとしたんだぞ！？
危機感を持てよ」

その言葉に、Aちゃんはただ首を傾げるだけだった