マリオネットの本心3【谷山紀章】 (ページ4)

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第102話ページ4

あれから、仕事をこなしつつ、
SMS等のやり取りで前日まで本番の確認…

早急に怜音マムが作った新衣装に袖を通しつつ、
僕に至っては、
空き時間に譜面を凝視していた

そして、リハーサル＿＿＿＿＿＿＿

とりあえず、ソロ(？)のリハーサルをさせて頂いた

楽器弾けるのが羨ましいし、もう凄い(語彙力)
完成度高すぎでしょ、まじ高杉くん((

次に控えた由佳が入れ違いにステージへと入っていけば、
演奏が始まる
歌い始めた由佳と一緒に、
袖で歌い始めれば、
″調子いい感じ？″なんて声をかけられた

A「十分な睡眠をとったし、
今日は声が上手く出るから、調子がいいのかも」

紀章「百人力だな、今日は」

A「100%以上出さないと、怒るでしょ？
″わざわざ″僕が目立つようなセトリやパフォーマンスだし、
影で相当、打ち合わせもしてたよね？
今日の今日まで変更尽くしだった訳だし…」

笑った紀章さんの顔が一瞬、固まったものの、
すぐに返答される

紀章「…、変更はつきもんだろ？」

A「そうかな…
じゃあ、なんで紀章さんや由佳の変更が少ないの？

………って、話になります

1回やれば、1日から2日にかけては
覚えていられる自信はあるから、
本番直前でも変更の申し出があれば、
臨機応変に対応する

…皆さ、必死になってくれて、
本当に頭が上がりませんよ」

″場違い感″は、ある
…今の僕は最期のような気がするから
そんな気持ちが心の何処かにあるから

頑張って運命に抗おうとしてくれている彼らに、
頭が上がる訳がない

僕は…＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

紀章「伊月ちゃん、なんか固い感じしない？」

A「……話、逸らそうとしてません？？？」

紀章「…本当に、帰んのか？」

A「破った時が1番怖いですからねぇ………」

不意に止まった演奏に、顔を上げる
表舞台へと視線を移せば、手招きしている由佳

A「ごめん、ちょっと持ってて」

譜面を紀章さんに押し付けては、
由佳の元へと行けば、
″声出ない、やばい″と言い始めた

A「緊張でもして、
喉の筋肉が強ばってんちゃう？」

由佳「緊張なんてしてないもん！」

A「よく言えたな、おい…
まずは深呼吸して、体の力を抜いて＿＿＿＿＿＿」

一通り、由佳がやったのを確認しては、
由佳を抱っこしては、勢いよく回り始める

由佳の絶叫と共に、
ヅカさんたちの制止の声が僕に投げられた