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翔くんに誘われて、出掛けて……


「俺が払うからいいの!」

って言葉をもう何回聞いただろう…

いくらか聞くのが本当に怖いようなハイブランドのお店やレストラン。血の気が引くほどにお金を使わせてしまったと思う。

これじゃあ、この前のこと聞く余裕もないよ!


『ね、ねぇ…ほんとにもう大丈夫だよ?お願いだから払わせて?』

「もうない!もう無いから…!ね?」

『だからっていいわけじゃないよ?!』


もうないと言いつつ、私の手を引く翔くん


(どこに行くんだろう?)


いつの間にか繋がれた手は
いつの間にか恋人繋ぎになっていて

盗み見る横顔は
夕日も沈んでしまったのに何故か紅く色付いていた



この人を見ているとどうしても思う

『好きだなぁ』と

.
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「着いた!ここだよ〜」

『ここ?』


翔くんが足を止めたのは橋の上
下には川があって、その川に沿って木らしき影が見える

ただ、街灯もなければ周りにお店も無い
1人だったら絶対に来ないような場所


『何かあるの?…めっちゃ暗いけど』

「ちょっと待って………あと5秒」


スマホを見ながらそう言って、カウントする翔くん

正直私は怖いから早く帰りたいと思っていた…だけど


「3……2……1……ゼロ」

『っ…うわぁっ!』


カウントダウンが終わった時

川沿いに並ぶいくつもの木は色鮮やかな光に照らされ
その風景は川の水に反射して、幻想的な景色となっていた


『綺麗…』

「前にこーゆーの見るの好きだって言ってたの思い出して…たまたま、今日あるっていうの聞いたから」

『うん。大好き』


そういえば、随分前

まだ翔くんのことを「天月さん」と呼んでいた頃にそんな話をしたような気がする…


(あんなに前のことなのになぁ)


そんなことまで覚えてくれていたのか

そう思いながら1人で物思いに耽っていると、翔くんが私の名前を呼んだ


『ん?どうしたの?』

「あの、その……あのね…っ、あの」


もごもごと言いずらそうにしている翔くん

結構何でもスパッと言うタイプの翔くんなのに…珍しい


「っ……この前はごめんなさい!!!」


翔くんはその後も数秒間もごもごとしていたけど、突然謝りながらこちらに頭を下げてきた


『ん?え?!何…?何が!?』


一方の私は混乱状態
翔くんが何に対して謝っているのか検討もつかずに、わたわたと慌ててしまう

どうにか頭を上げてもらうと、悲しそうな翔くんの顔が目に入った



.

謝罪→←▽



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設定タグ:歌い手 , 天月   
作品ジャンル:恋愛
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LiLiKa(プロフ) - みんとさん» そこまで言っていただけるなんてめちゃめちゃ嬉しいです!完結まであと少しなので少々お待ちください〜! (2022年6月27日 12時) (レス) id: 5f05194811 (このIDを非表示/違反報告)
みんと - あまちゃん主役少なくてあきらめて別のみてたらこれ出てきました。最高。生きててよかったわ。まじで。もうほんっとなんでこれ最初に出てこなかったかが不思議 (2022年6月19日 0時) (レス) @page38 id: 199dcd889a (このIDを非表示/違反報告)
LiLiKa(プロフ) - アサリさん» ありがとうございます!ほんとに少ないですよねw 私も初めて天月さん主役で書くので…頑張ります! (2021年9月27日 7時) (レス) id: ef0b88e85e (このIDを非表示/違反報告)
アサリ - なぜ天月さんのものってすくないの?って思いながら検索してたら見つけました。ありがとうございます。素晴らしいです (2021年9月26日 22時) (レス) @page10 id: a30233919d (このIDを非表示/違反報告)
LiLiKa(プロフ) - にゅーさん» うぉぉぉぉ!コメント励みになります!拙い文章ですがこれからもご贔屓に......(これ使い方あってる?w) (2021年9月11日 14時) (レス) id: ef0b88e85e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:LiLiKa | 作成日時:2021年8月1日 9時

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