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*



「大丈夫!そっちにいてー」


大声でそう言いながら、急いでひもを結ぼうとする。


でも、焦るほどひもは、何度も自分の手をすり抜けていく。


あーもぉ・・・・ッ


もたもたとしているうちに、リヴァイがすぐそばまで来てしまった。



リ「何してる。何があった」

「や、何でもないよ、大丈夫」



あたしはまだ結べていない水着のひもを、片手で背中の真ん中へ固定していた。



リ「大丈夫で済ませるな。何だ」

「・・・・・・・」



あたしは中々言い出せなかった。


なんでこんなことくらい、言えないんだろう・・・

頭の隅っこで、そんなことを考えてる自分がいた。


恥ずかしいのと、リヴァイをその気にさせてしまうんじゃないかという自意識過剰とが、頭の中でぐるぐると回っていた。


リ「小便でも我慢してんのか。絶対に見ねぇからその辺で済まして来い」

「違うよ!」


リヴァイのデリカシーのない言葉に思わずかみつく。


「・・・・・・・背中」


あたしは自分にだけ聞こえるくらいの最小限の小さな声で、そう言ってみた。


リ「ぁあ?ハッキリ言え、聞こえn」

「背中はずれた!」

リ「・・・背中?はずれた?見せてみろ」


湖岸からリヴァイが手を伸ばして、あたしの肩をつかむ。

片手で固定したひもをしっかりとつかんだまま、ゆっくりとリヴァイに背を向けた。


リ「・・・そういうことか。おら、貸してみろ」


あたしの手からひもを取り、リヴァイが素早く結ぶ。


「ありがと・・・じゃ続きあるから」

リ「待て」



泳ぎだそうとしたあたしを止め、数秒、リヴァイはあたしを見つめる。



「・・・何?」

リ「お前の様子からして誘ったわけじゃないんだな」

「はぁ・・・・・?!違うよ!」


やっぱりか・・・!

だからヤだったんだ、リヴァイに言うの。



恥ずかしさを隠すために、あたしは泳ぎだした。




*

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ico(プロフ) - さらさん» ありがとう〜!リヴァイのこと褒められると本当に嬉しいです!見守って頂けるお気持ちに胸アツです、頑張ります! (2017年11月18日 10時) (レス) id: 149a9e94bd (このIDを非表示/違反報告)
さら - 続編おめでとう!早速読みました!リヴァイ本当に格好いいです!頑張って下さい!これからも応援します! (2017年11月17日 21時) (レス) id: 2755443495 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ico | 作成日時:2017年11月16日 23時

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