足りない言葉は風にきけ１【リヴァイ】 (ページ6)

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どのくらいの時間が経ったのか･･･

気づくと馬小屋のそばの丘にいた。

いつも休憩に使っている場所だ。

･･･夕方･･･？

ベンチに西日が当たっている。

そして見慣れた風景に見慣れない人影。

「･･･？」

･･･誰？ベンチに誰かが座っている。

見たことのないシルエット。

警戒する。

リ「お前、どこであの身のこなしを覚えたんだ」

逆光で見えなかったが、その人物はこちらを見ているようだった。

目を開けたあたしを見て、ぶしつけに聞いてくる。

「答えてどうなるの？･･･なんでみんな、それを聞きたがるの？」

上体を起こしながら、逆に聞いてみる。

リ「言いたくないなら、言わなくていい」

え？なにそれ。ちょっと変わった人間かも。

でも、敵意は感じない･･･

「てか･･･あいつらは･･･」

途切れた記憶が気になった。

リ「あぁ、あのブタ野郎どもか」

ブ、ブタ野郎･･･

おもしろい言葉づかいをする人･･･

リ「始末しておいた。気にするな」

始末･･･？

いや、気になるでしょ。どうなっちゃったか詳しく気になるんだけど！

「あいつらはあたしの使う道を知ってた。また襲撃してくるかもしれない。その覚悟がいるのか、そして対策がいるのか、ちゃんと把握しておきたいの」

リ「もうこの辺には近づかないように手を打った。今後襲われる心配はない。そういう事だ」

「どうやって･･･」

リ「それは気にしなくていい」

気にしなくていいって･･･

あいつらを･･･1人で始末したの？

なんなの、この人は･･･

深くかぶった帽子、何の変哲(へんてつ)もない服装、ちょっと横柄な話し方。

だけど余計な飾り気のない、真実を伝えようとする短い言葉･･･

一体、何者･･･

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