37 ページ37
*
……SIDE IS エルヴィン……
ザァァァァァ・・・・・・
雨か・・・
団長室の窓をたたく音に気づき、外に視線を移すと大雨が降り出していた。
部屋の中で聞く大雨の音は苦手だ・・・
マルレーンが息を引き取った日も、激しい雨が降っていた。
心臓移植のあと、彼女は自分の身体が起こす拒絶反応に苦しんでいた。
拒絶反応を抑える治療とともに、再度の移植が検討されていたが、そう簡単に次のドナーは見つからなかった。
マ『あなたは・・・私が死んだら悲しむ・・・?』
エ「そんなことを聞くな」
マ『ごめんなさい・・・でも、聞かせて・・』
エ「悲しまないわけがないだろう・・・」
マ『・・・・・・あなたに・・・あげたいものがいっぱいあったの・・・。幸せとか、喜びとかになっていくような・・・たくさんの時間・・・・・・。なのに・・・・・・ごめんなさい・・・あなたに最後にあげられるものが・・・悲しみなんて・・』
エ「そんな風に考えるな。最後だと言うな。これからもずっと一緒なんだよ」
マ『そうだと・・・・・・嬉しい』
マルレーンと交わした会話は、結局それが最後になった。
心臓の移植手術のあとから、少しずつ進めていた式の準備も途中のまま、マルレーンは永遠の眠りについた。
今もまぶたの裏側に焼きついているのは
棺の中で、式のために用意していたウェディングドレスを着て、瞳を閉じている美しいマルレーン・・・
その姿で、教会で、自分の隣に立って欲しかった・・・
ザァァァァァァ・・・・・・
悲しみの音、悲しみの空の色・・・
何度思い出そうと、帰っては来ない。
マルレーンは・・・もういない。
コンコンコン、ガチャ!
ハ「エルヴィン!!リヴァイはいつ帰ってくるの?」
突然、団長室のドアが勢いよく開かれ、ハンジが入ってきた。
*
247人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
萌(プロフ) - 頑張ってください〜 (2017年10月8日 19時) (レス) id: 8d86d6f3b5 (このIDを非表示/違反報告)
いこ先生(プロフ) - 萌さん» 萌さん♪♪ ありがとうございます!めっちゃ頑張ります〜(>▽<)/ (2017年10月7日 8時) (レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
萌(プロフ) - 面白いです!頑張ってください! (2017年10月7日 0時) (レス) id: 8d86d6f3b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ico | 作成日時:2017年10月6日 23時