足りない言葉は風にきけ１【リヴァイ】 (ページ32)

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……SIDE IS リヴァイ……

雨はまだ止みそうにないどころか、激しさを増しているように感じられる。

チッ･･･

早いとこ帰って、このめんどくせぇ任務から開放されてぇ･･･

昨日泊まった宿には風呂がなかったし、気持ちわりぃのを我慢するのもけっこう限界だ。

宿舎に戻って風呂に入りてぇ･･･

にしても･･･

あいつはキッチンで何してやがる･･･

『わしの家族がもういないとわかって心を痛めたんじゃろうなぁ…優しい子じゃ』

そう言って、Aを気にしてフォルカーもキッチンへ立った。

何度窓を見ても、外の景色は雨でかすんでしまうほど白くけむっている。

ザァァァァ･････

雨音に耳を澄ませ、目を閉じる。

Aを連れて帰ったら、どんな風に躾けるかな･･･

オレはいつの間にか、そんなことを考え出していた。

昨日のロープ芸の様子だと、立体機動装置の操作は、２、３日で勘が戻るだろう。

104期の奴らの中に放り込んで、一緒にまとめて練習させていればあいつはすぐ、オレの班でも使えるようになるはずだ。

問題はメンタルか。

写真1つで動揺するようなさっきの様子じゃ、少し頼りないが･･･

だがAは、もともとの気の強さがありそうだ。

そんなに･･･難しくは･･･ないだろう･･･

あーやべぇ･･･

眠気が襲ってきた･･･

壁外では常に感じている緊張が、ここにはまったくない。

さらに1人でいることに心地よくなり、オレは眠気の襲ってくるままに、眠ってしまった。

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