足りない言葉は風にきけ１【リヴァイ】

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……SIDE IS リヴァイ……




ケガをして休養･･･



どうもひっかかる。




あのくらい能力のある人間を、兵団がそう簡単に退団させるだろうか。

見たところ、メンタル面もそう弱くはないように思えるが･･･




まぁ、女は感情の生き物だ。

普段、張りつめて作った強さが、一旦崩れるとなし崩しにダメになるタイプもいるだろう。




そういうタイプなら、躾次第でどうにかなる。




だが･･･



身体のどこかが、在団の継続を断念せざるを得ないほどに負傷し、それを引きずっているのだとすれば、それはオレの専門外の話になる。








Aと約束した丘には、もう夜明けが訪れようとしていた。

ここから見える馬小屋を眺めながら、オレは考えていた。







Aは3年前まで在団していた･･･



てことは、エルヴィンやハンジと顔見知りである可能性が高い。

あいつらに聞けば詳しいことがわかりそうなものだが･･･




今すぐ確かめる術がない。




とりあえず連れて帰って様子を見るか。

何も、無条件で入団させたからといって、クビにしちゃならねぇってことはない。

オレの判断でいつでも退団命令は出せる。





まぁ、あまり安直な行動はしたくねぇところだが･･･









丘に朝陽が差し始めたとき、馬小屋から誰かが出てくるのが見えた。






来たか･･･






毛布でも巻いてきたのかと思うような分厚いマント姿。

小さなカバンを1つ肩からさげ、オレと似たような黒髪を後ろで結わえたAが、ゆっくりとこちらへ向かってきた。




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