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小屋へ帰ると、夕飯のいい匂いがした。



ここは、仕事場であり、あたしの住み家でもある。




食堂で、ゲレオンさんとユッタが、食事の用意をしているのが見えた。








ゲレオンさんはここのオーナーで、獣医。




馬の様子がおかしいときは、いつでも診て、的確な指示をくれる。

初老だけど、すごく元気だしすごく優しい。

フサフサの白髪頭が印象的。




あたしがここへ来たときのこと、よく覚えてる。

気まずそうにしているあたしに、ゲレオンさんは



『急に大きな娘ができたようで嬉しいじゃないか』



そう言って、ガハハと笑った。







ユッタはまだ15歳の少女で、あたしの妹みたいな存在だ。



ガサツな私と違って、おとなしくて可憐な雰囲気。

髪も柔らかくて栗色で、賢そうな切れ長の目。

調査兵団には行かないタイプの子だ。



彼女はこの馬小屋での料理担当。

馬のエサも、彼女が管理してる。

栄養士になるって言って勉強してる、すっごく真面目な子。






ここにいるみんなには、肉親がいない。

だから、お互いを家族のように大切にしながら過ごしてる。






ん?イザークの姿がないな・・・



事務作業まだ終わんないのかな。

あたしが書くはずの日報、頼んじゃったもんな・・・






事務室へ向かうと、案の定、イザークはまだ机に向かっていた。




その姿を見つめながら、イザークとの出会いを思い出す。





3年前、ここへ来たときのあたしは心身ともに弱っていた。


お姉ちゃんを亡くして、兵団からも追いやられ、まだ完治しない身体を引きずって・・・





何を目標に生きればいいか、わからなくなっていた。





イザークは、そんなあたしに毎日、ただただ仕事を熱心に教えてくれた。





あたしの過去にふれようとしたり、調査兵団のことを聞き出そうとしたり、そんなことを一切しなかった。


本当に、ただただ、仕事の話や馬のこと、ここにいる人たちのことを話してくれた。







その時からずっとずっと、あたしはイザークに甘えてる。







優しくてあたたかくて、お姉ちゃんがもし男だったら、あんなふうかもしれない、なんて思っちゃうくらいに、すべて受け入れてくれるから・・・






「・・・お疲れさま」




あたしはイザークを驚かせないように、控えめに声をかけた。






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(プロフ) - 頑張ってください〜 (2017年10月8日 19時) (レス) id: 8d86d6f3b5 (このIDを非表示/違反報告)
いこ先生(プロフ) - 萌さん» 萌さん♪♪ ありがとうございます!めっちゃ頑張ります〜(>▽<)/ (2017年10月7日 8時) (レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 面白いです!頑張ってください! (2017年10月7日 0時) (レス) id: 8d86d6f3b5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ico | 作成日時:2017年10月6日 23時

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