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『女子…しかもうちのクラスの子。やばい、隠れなきゃ』
そう言うと出ようとしてた教室に入り、きょろきょろと隠れれる場所を探し始めた。
「はぁ?なんで隠れる必要が…」
『アンタと二人でいる所なんか見られたら今度こそ私の高校生活台無しよっ!!どれだけ有紗に助けて貰ったことか…自分が目立つ事自覚無いわけ?』
そんなにか…?と玲王は思うもきょろきょろしている相手を見ればため息を着いた。
「こっちこいッ」
『えっ…ちょッ』
そう言うとAは手を引かれたと思えば視界が真っ暗になったと思えばすぐ自分がどうなっているか理解した。
Aは玲王に抱き寄せられて教卓の下に隠れていた。
『ちょっと近っ』
「しっ」
静かにと合図されればすぐにAは黙った。
するとガラガラと教室のドアが開く音がした。
「ねぇ、次移動教室でしょ?」
「あっそうか。…なんか今人いなかったけ?」
「えー…そういうの辞めてよ。」
「あははっごめん、ごめん。行こう〜」
女子達の声がどんどん遠ざかって行く。
Aの心境的には女子よりも今の状況の方が良くない。今の状態を誰かに見られたらとか、そもそも近過ぎるとか色々思考が巡っていた。
「…行ったか?」
玲王はそんな事も気にもせずに窓の外をちらっと覗いてもう誰もいなさそうだなと呟いた。
『……。』
「もう行ったぞ…おぃ…如月?」
おーいと玲王が顔の目の前呼びかけているとはっとしてAは玲王から勢いよく離れた。
『痛ッ……うぅ…。』
勢いよく離れた為壁に思いっきり頭をぶつけた。
「如月大丈夫か?すげぇ、音したけど…」
『うっうるさいッ!!私の半径1m近づかないでくださいっ!!』
「えっ?」
Aは立ち上がると教室のドアを勢い良く開けて移動教室まで走った。
「……はぁ。」
玲王は凄いデジャブを感じながらも如月Aって難しい奴だと思いながらもさっきの出来事を思い出す。
「……女子だったな。」
さっきの感触を思い出して玲王は首を横に振った。
「いや、いや…。今は凪とサッカー」
そう呟くと玲王も次の授業の為に教室から出て行った。
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蝶華(プロフ) - ひちゃさん» コメントありがとうございます。そう言って頂いてとても嬉しいですっ*.(๓´͈ ˘ `͈๓).*ちょっとずつ更新して行くので見届けてくれると嬉しいです。 (2023年1月4日 7時) (レス) id: a17d0f1e26 (このIDを非表示/違反報告)
ひちゃ(プロフ) - 初コメ失礼します。凪との関係性も玲王との距離感も全部最高の神作品でした、、、!無理せず更新頑張ってください! (2023年1月3日 23時) (レス) @page12 id: abb55eea3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蝶華 | 作成日時:2022年12月31日 7時