【文スト】海、割りました。2nd【中原中也】 (ページ2)

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私の額の傷もそこまで深くはなかったらしく、

医療班の方に簡単な手当てを施され、

その後は平常通りの業務となった。

それでも事情を聞いた黒蜥蜴の方や樋口さんなんかは、迚も心配してくれた。

テンパって“頭大丈夫ですか”って聞いてきたけど、樋口さんは何も悪くないんだよ。うん。

「よし、帰るか。」

そして、中也さんの高級車の助手席に揺られて出勤・帰宅するのも最早日課。

本当に気遣いのできる人だなぁ、なんて、

夕日に照らされる横顔を見つめながらも、思う。

『ね、中也さん。マフィアって意外と、素敵な人が多いですよね。』

初めはビビリまくりだった私も、今は其れなりに馴染んでいると、

我ながら実感している。

「あ？そうか？」

素っ気なく振る舞うも、口元の緩みが隠しきれていない彼。

屹度此の人は、ポートマフィアを、部下を、大事にしているんだよね。

勤めている日数、年数は全く違えど、私も同じような思いを抱いているつもりだ。

中也さんなら…共感して呉れるかなぁ。

『だって…芥川さんは強いのに、其れを全然鼻にかけないし、

立原さんは血の気が多そうに見えて意外と優しいし、

其れに…』

“樋口さんは”そう云おうとした刹那、

『っ…！？』

急に荒々しく、後頭部に手を回されたかと思えば、

視界を、思考を、中也さんが完全に支配した。

唇に、柔らかいものが触れる。

其れが何だったのかを理解するのに、彼が離れてからも少々時間が掛かる。

『っ…ぁ、あの！酔ってます！？』

「酔ってねェよ。…なァ、俺は？」

ニヤリと笑う幹部様。

ゆでダコみたいな幹部補佐。

気付けば着いてる自宅前。

『そ、そーゆーのは好きな女性か太宰さんにして下さいッ！！』

素早く扉を開け、車内から飛び出す。

マフィア幹部を実感させられる「あ”ァ！？」なんて柄の悪い叫び声を背に、

自分に出来る最大限の力を振り絞って自宅マンションへと駆け出した。

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続編来ましたねぇ。一発目からこんなですねぇ。

すみません、そして応援よろしくお願いします！

前作で言っていた通り、字数間隔開けました！

読みやすいといいのですが…(｡-_-｡)