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17*一致と同盟。 ページ17

到着した招宴(パーティー)会場は、豪華絢爛という言葉を当てはめるに適していた。


流石マフィアだ。いくら傘下組織とはいえども抜かりのない装飾(セッティング)


頭上に煌めく複数のシャンデリアに、ロココ調の壁に灯るキャンドルライト。


稍舞踏会を連想させるような会場の中心には、


まるでウエディングドレスのように白いクロスの掛けられた長机(ロングテーブル)


その机上に並ぶ燭台と、其れを囲むように置かれた沢山の料理。


和洋中全てが揃った其のどれもが色鮮やかに、かつ美味しそうに並べられている。


女の子なら一度は夢見たことがあるであろう目の前に広がる其の光景に、


私は目を輝かせてぼーっと其れらを見つめている他なかった。



『中也さん!凄いですね…!』



感動の共有先である隣を見れば。



「ふふっ、凄いよねぇ。あれ、隣の小ちゃい帽子は中也じゃない。何でいるのさ。」



違う方の隣から降ってきた声。


聞き覚えのありすぎる其の声に隣を見れば。



「あ?手前こそ何で此処にいやがる。何だァ?今更マフィアに戻る気になったのか?」



案の定治の姿があるわけで。


更には犬猿の仲とも云える関係の彼らは云い合いを始めるわけで。



「厭だなぁ、戻るわけないじゃあないか。捜査だよ。そ、う、さ。」



明らかに中也さんを莫迦にするような口調でにっこり笑う彼。


そして何気に肩に回されている腕。



「捜査ァ?探偵社とうちの傘下組織の何が関係あンだよ。」



この場の気不味いシリアス的状況では、治にツッコミを入れることすら叶わない。


其の状態のままで彼らの話を聞いていれば、


この間探偵社に、依頼人のふりをした男性が小型爆弾の置き土産をして行ったらしく、


其奴を捕まえて軍警に引き渡すらしい。


更には、其の正体を探ったところ、マフィアの傘下組織のものであったということも聞いた。


本来なら此処で治とは決着をつけなければいけない。


幾ら傘下組織の人間とはいえ、マフィアの人員を一人でも減らすわけにはいかないからだ。


でも今回の場合は、この状況は寧ろ好機だと云えた。


治が持っていた彼の写真を見せてもらったところ、


此方の標的(ターゲット)と一致していたから。



『よし。治、手を組もうか。』



すると、腰に当てていた手に、何かが巻きつくような感覚。


其方を見れば正体は治の腕。



『いやいや違う!そういうことじゃない!』

18*立案と暗号。→←16*紅潮と石像。



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らすく(プロフ) - みたら士さん» 嗚呼…何にも呟いてなかったからかもしれないです( ˙-˙ )見つけた(と思う)のでフォロー致しました(・∀・)b (2018年2月25日 10時) (レス) id: a72fad02fa (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - らすくさん» たしかにつらいっすねぇ……そーいや、ツイッターでらすくさんのこと検索しても出てきませんっした……あの、私のこと調べてくれます…?『マスクにinする人』って… (2018年2月25日 10時) (レス) id: d493129e91 (このIDを非表示/違反報告)
らすく(プロフ) - みたら士さん» エリスちゃんが可愛すぎてつらい( ^ω^ )森さんと一緒に写真撮りたいです(真顔) (2018年2月25日 10時) (レス) id: a72fad02fa (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - たしかに……エリスちゃんに呼び捨てにされるのはいいですねぇ (2018年2月25日 10時) (レス) id: d493129e91 (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - たしかに……エリスちゃんに呼び捨てにされるのはいいですねぇ (2018年2月25日 10時) (レス) id: d493129e91 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らすく | 作成日時:2018年1月4日 0時

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