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勝率 ページ19

〈太宰side〉


嗚呼、如何しよう。

私がここまで焦っているなんて、我ながら珍しいよねぇ。

…だって私、気付いたのだよ。

Aは、中也が好きだ。

そして先刻宣言していた通り、中也もAが好きだ。

彼女がマフィア上がりなことは分かっていた。

然し、幹部補佐だったとは。

広津さんが云っていた子。

”中也くんにも新しい部下が出来てね。立原くんの妹だ。迚優秀な子だよ。”と。

初め彼女が探偵社に入りたい、と云ってきたときは驚いた。

其れも、道を歩いてるときに、私に声を掛けてきたのだから。

ポートマフィアに入っていた上、地位は兎も角中也の部下。

私を知らないとは迚じゃないけど思えない。

あの蛞蝓がお気に入りの部下に、私に気を付けろと云わないわけがないのだから。

そして先刻、咄嗟に手を繋いだは良いものの、何て声を掛けるべきか迷っている。

本当、私らしくないね。


「今は…私だけを見て呉れ。」


気付いたら、そんな言葉が口から飛び出していた。

自分でも吃驚したけど、平静を装う。クールにね。

一体どんな言葉が返ってくるのか。


『大丈夫だよ、太宰。』


そう答えて呉れた彼女の手には、優しい温もりがあった。

Aは私に、大丈夫と云った。

本心で答えて呉れたのだろう。

其の一言には、確かな重みがあった。

少々取り乱してしまったけれど…

悪いね、中也。

勝率は、私の方が高そうだよ。

後は二度と、Aがあの帽子置き場に遭わないことを祈ろうか。




私はこの時、彼女の事で一杯で、

自分の表情も、震えていた手も、知らなかったのだ。

新命令→←消せぬ思い出


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きみしにたもー - 確定www (2017年11月12日 20時) (レス) id: 8bf6e3ba03 (このIDを非表示/違反報告)
らすく(プロフ) - きみしにたもーさん» 書いてる本人に変態疑惑…いや、疑惑どころか確定してしまう…っ (2017年11月9日 22時) (レス) id: a72fad02fa (このIDを非表示/違反報告)
きみしにたもー - ぐるぐる読みまくらせていただいていますやっぱ太宰さんいいですねえ(変態疑惑 (2017年11月9日 21時) (レス) id: 8bf6e3ba03 (このIDを非表示/違反報告)
らすく(プロフ) - よひらさん» ありがとうございます!!ぜひぜひ拝見させていただきます! (2017年11月5日 22時) (レス) id: a72fad02fa (このIDを非表示/違反報告)
よひら - あ、失礼なのですが、良ければ私の書いている小説「双黒の愛娘」見てみて下されれば嬉しいです! (2017年11月5日 18時) (レス) id: d40f591537 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らすく | 作成日時:2017年9月27日 0時

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