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モヤモヤと ページ20

その後彼は先刻森さんに話されたことを事細かに話してくれた。

中也「で、お前はどうする?別の部屋を借りてそこに住むか、その令嬢がいても俺の所にいるか」

貴方「中也の家がいい。大丈夫。大人しくしてるから」

中也「前から居たのはAなんだから大人しくしてる必要ないだろ?」

貴方「だって良いとこのお嬢さんなんでしょ?だったら私が出しゃばっちゃいけないでしょ?」

中也「確かにそうだ。でも、俺はお前に居辛い思いさせたくない」

貴方「私は中也がいれば居辛くないよ」

中也「…わかった。嫌になったら言えよ?」

貴方「うん。大丈夫」




次の日。
私は珍しくお留守番をしていた。
ソファーに狐姿で寝ようと思っている所に中也が一人の女の人を連れて帰ってきた。

「綺麗な部屋ね」

中也「こんな所ですいません」

「あら、うちの広すぎる屋敷より居心地良さそうよ」

こんな所って何よ。
私にとっては天国みたいな所なのに。

中也「A、ちょっと来い」

彼の所まで歩いていく。
ちらっと女の人を見るとその人も此方を見た。

「可愛いわんちゃんね」

貴方「其処らの汚い犬と一緒にしないで。犬じゃない狐」

腹立つ。
狐と犬の違いもわからないんですか。
金持ちの目は節穴何ですね。
それに何あの余裕ある喋り方。

中也「A、落ち着けよ」

「あら、ごめんなさいね。あなたがAちゃんね。私は優香。これから宜しく」

貴方「…宜しく」

この人、優香さんの甘ったるい匂い嫌いだ。
いや、性格も嫌いだ。
絶対裏がある。色んな人間に飼われてきたからわかる。
この手の女は基本嘘つきだ。
中也のお仕事の内だから言わないけど、これが彼の個人的に付き合いのある人だったら嫌味の二つや三つ言って追い出してるか噛み付いてる。
それくらいこの女とは宜しくできないと思う。

貴方「向こうの部屋行ってる」

中也「わかった」


彼が私用に片付けてくれた部屋。
自室みたいな。あんまり使ってなかったけど。
一応ベッドも用意してくれてる。でも一人で寝ると夢見が悪い事が多いから殆ど中也の隣で寝ている。
まぁ、今日からはそういう訳にもいかないのかな…。
部屋には一人用のベッド、机と椅子、本棚がある。
広さがない事が逆に落ち着く。
部屋の隅っことか好きだから、これくらいで丁度良い。
それに彼がいてくれるなら贅沢したいなんて思わないもん。

…何だかモヤモヤする。
これが何なのかわからないけど、良くないものなのはわかる。

寂しい→←同じ速さ



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紅野(プロフ) - ソリバさん» いつもありがとうございます…!続編になりそうな気もしますが、もう少し考えてみますね。 (2017年11月7日 23時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
ソリバ(プロフ) - いつも楽しみにしてます!できれば続編お願いします!! (2017年11月7日 14時) (レス) id: c80ce2fe4d (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - ニャン将さん» ありがとうございます!もう少し検討させてもらいますね…! (2017年11月6日 23時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 埃さん» いい作品だなんてありがとうございます…!何ででしょう… (2017年11月6日 23時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
ニャン将(プロフ) - 続編希望します!! (2017年11月6日 18時) (レス) id: a5f5e3b412 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅野 | 作成日時:2017年9月2日 16時

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