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距離 ページ24

あったお茶を二人分淹れて一つを彼に手渡す。
テレビの前に座る彼の隣に座って彼の外套の裾を汚してしまったのではとふと思った。
元から新品ではない。そこそこ着古されている。
けど、あれ以外着ている所を見た事がないから気に入っているのか、特別なのか。

貴方「……ごめんね、太宰さん」

太宰「何かだい?」

貴方「外套の裾、引き摺ってたかもしれない」

コップを握ったまま言うと彼は優しく笑った。

太宰「いいよ、別に気にする事じゃない。それに、謝らなきゃいけないのは私の方だ」

貴方「え?」

太宰「無理に君が言いたくない事を聞いた。嫌だっただろう?」

貴方「……嫌ではあったけど」

太宰「あの後から辛そうな顔しかしないから本当は言いたくなかったんじゃないかと思って」

また僕の方を向いてくれなくなった。
それが嫌で、ちゃんと僕を見ていてほしくて正面から彼に抱き着いた。
小さく彼がえ、と驚く声が聞こえたがそれを無視して口を開いた。

貴方「確かに言いたいと思う様な事じゃない。でも、太宰さんだから言ってもいいと思えたんだ」

太宰「私だから……?」

貴方「太宰さんは僕に優しくしてくれるから。今までの誰よりも僕に寄り添ってくれる。だから本当は嫌でも太宰さんのためなら我慢できる」

太宰「……そう」

ぎゅっと僕の背に手を回す太宰さん。
僕も腕に力を入れて更に彼との距離を縮めた。

貴方「……早く助けてね、彼奴から」

太宰「え……」

意外だったのか、彼は小さく落とす様に言った。
そんな彼の顔を覗く。
何処か疲れが見える気がした。

太宰「A、目赤いよ」

貴方「気にしないで」

太宰「血が足りないんだろう?」

貴方「大丈夫」

太宰「大丈夫じゃないよ。真っ赤じゃないか」

貴方「本当に、大丈夫だから」

太宰「駄目。飲んで」

貴方「嫌だ」

太宰「どうして」

貴方「血は嫌いだ。首から飲むのも下手だし。それに、太宰さんを無闇に傷つけたくない」

ため息を吐いて少し悩む様に目を泳がせた後、僕の頬を指先で撫でた。

太宰「……本当に辛くなったら絶対に言うんだよ。約束できるかい?できないなら無理にでも飲ませる」

貴方「わかった。約束する」

彼の小指に自分のを絡める。
そのまま彼は僕に接吻をした。
何度しても甘い。

色々な事が重なってどんどん彼の事が好きになっていく。
変なの。何も知らないのに。
否、知ろうとしてないだけなのかもしれない。

彼の血は→←何時もの彼



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二次元好きのAlice(プロフ) - 紅野さん» いえいえ(*´-`)元々好きな作品なので読みづらくなるのは嫌だったので助かりました(*´∀`) (2018年9月27日 23時) (レス) id: 7014feb675 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 二次元好きのAliceさん» 見つけられたみたいで良かったです。こちらこそ面倒な作業をしてまで見てくださってありがとうございます…!頑張らせてもらいます…! (2018年9月27日 0時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
二次元好きのAlice(プロフ) - 紅野さん» 丁寧に教えて頂いたお陰でなんとかなりました!ありがとうございます(*´ω`*)これからも更新頑張って下さい(*´∀`) (2018年9月26日 22時) (レス) id: 7014feb675 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 外都騒川さん» こっちにもありがとうございます…!そう言って貰えるととても嬉しいです!私の書いているもので何か参考になれていれば、それは私にとって贅沢です笑 (2018年9月26日 17時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
外都騒川(プロフ) - 面白いです、僕もこんなお話書けるようになりたい。アンケートでも書いてしまったんですが続きが楽しみです。 (2018年9月25日 21時) (レス) id: 463bf4e276 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅野 | 作成日時:2017年9月24日 22時

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