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彼に会う前 ページ22

僕のいた部屋は一人でいるには少し広いくらいで、あの男の趣味なのか部屋は白や淡いピンクで統一されていた。
男は細身で背が高くて、って言っても太宰さんよりは小さかった。
名前はわからないけど、身なりが綺麗だったから財産は有りそうな感じだった。

そこで毎日朝、昼、夜、人間と同じ食事が出て男と一緒に食べさせられる。
味は悪くない。と思う。
それだけならまだ何ともない。
でも夜になると違う部屋に連れて行かれてまだ浅く息をする女性の血を無理矢理飲まされた。
血の味は嫌いだ。美味しくないから。

それだけじゃない。
無理矢理キスをされたり、体を触られたりもした。
それ以上の事だってされた。全部男の満足のため。
反抗すれば殴られたり蹴られたりする事もあった。
だから嫌とは言えなかったし、助けを求める先もなかったからそうされ続けた。
僕は男の玩具だった。
着る服も、食べる物も、起きる時間も全て管理されてた。

そんな日がずっと続いて、ある日男の部屋に連れてかれた。
そこには数回しか行ったことがなかったけど、僕が連れてかれる部屋で唯一窓のある部屋だった。
太宰さんに会ったあの日、男が居ない間にその窓から逃げた。
それで連れ戻されそうになってる所、太宰さんに会ったんだ。






太宰「そうかい……」

貴方「これ以上は聞かないで。気分悪くなって来たから……」

寒気と吐き気がする。
そのせいで頭がぼんやりして来た。

太宰「顔色悪いね。寝た方が楽かい?」

小さく頷くと太宰さんは立ち上がろうとする僕を抱きかかえて歩き出した。

貴方「歩けるよ」

太宰「駄目。君が辛そうなのはやっぱり見てられない」

真剣な彼の声。
太宰さんは本当に僕を愛してくれてる。
そう確信出来るくらい彼の声や腕の力、指先から伝わる温度は優しかった。
小さく彼の名前を呼べば呟くように何?と返ってくる。

貴方「思ったんだ。まだ太宰さんの気持ちは受け取れない。でもそれはあの男が僕の全てを支配し続けてるからかもしれない。彼奴がいなくなれば、太宰さんをちゃんと信じれる様な気がするんだ」

彼は何も答えずに僕をベッドに寝かせた。
頭を少し撫で、去りかける彼。
扉を開ける前に戻って来て側の椅子に座った。

太宰「……待つよ。君が私の事信じてくれるの。きっとこの気持ちは変わらないから」

貴方「太宰さん……」

太宰「少し寝た方がいい。帰る前に来るから」

それだけ言って部屋を出て行った。
結局、目合わせてくれなかったな……。

何時もの彼→←本当は蓋をしておきたい事



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二次元好きのAlice(プロフ) - 紅野さん» いえいえ(*´-`)元々好きな作品なので読みづらくなるのは嫌だったので助かりました(*´∀`) (2018年9月27日 23時) (レス) id: 7014feb675 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 二次元好きのAliceさん» 見つけられたみたいで良かったです。こちらこそ面倒な作業をしてまで見てくださってありがとうございます…!頑張らせてもらいます…! (2018年9月27日 0時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
二次元好きのAlice(プロフ) - 紅野さん» 丁寧に教えて頂いたお陰でなんとかなりました!ありがとうございます(*´ω`*)これからも更新頑張って下さい(*´∀`) (2018年9月26日 22時) (レス) id: 7014feb675 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 外都騒川さん» こっちにもありがとうございます…!そう言って貰えるととても嬉しいです!私の書いているもので何か参考になれていれば、それは私にとって贅沢です笑 (2018年9月26日 17時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
外都騒川(プロフ) - 面白いです、僕もこんなお話書けるようになりたい。アンケートでも書いてしまったんですが続きが楽しみです。 (2018年9月25日 21時) (レス) id: 463bf4e276 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅野 | 作成日時:2017年9月24日 22時

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