【ヒプノシスマイク】おい、こいつどうにかしろpart6

番外編 理鶯オチ版 ページ23

｢貴殿の料理の腕もなかなかなものだな｣

｢本当ですか？
理鶯さんにそう言ってもらえると嬉しいです！｣




理鶯さんに料理を振る舞おうと言われ、急遽緊急発動した私


流石にあのゲテモノ達を食べれる気がしなかったから、私が作ります！と言ったのだ


そんなに料理大好きっ子ではなかったけど、こうやって喜んでもらえるのは素直に嬉しい




｢貴殿に出会ったばかりの頃に1度振る舞ったことがあったな｣

｢そうですね！
あの時の料理、美味しかったです！｣

｢それはよかった
今思うとあれからかなり時間が経ったな｣

｢時間が経つのは早いですもんね……｣




こうして振り返ると毎日が濃かったなー……なんて思い出す


1番印象に残っているのといえばやはり強制連行されたことだろうか


あのときは命の危機さえ感じたし、みんなが助けに来てくれたことはよく覚えている


薬盛られたときは特にやばかったけど……


そんなことを考えているとあの時の自分を思い出した





｢あの、理鶯さん……｣

｢どうかしたか？｣

｢実は謝りたいことがあって……｣

｢……？｣

｢私が薬盛られたときのこと、覚えてますか？｣

｢あぁ、あの時の貴殿は苦しそうだったからな｣

｢私、あのとき重ねてしまっていたんです｣

｢重ねた？｣

｢……私に手を差し伸べてくれた彼のことを｣




彼もアメリカ人とのハーフで、理鶯さんと顔立ちは違うものの、人のために動いてくれる所や優しい所は同じなのだ


本当に失礼なことをしてしまったと今更ながら反省する




｢……Aは今でもその男のことを思っているのか？｣

｢え？｣

｢……小官では頼りないだろうか｣

｢理鶯さん……｣

｢……Aが苦しむ姿は見たくない｣




『貴殿のことを隣で守らせてはくれないだろうか』


そう言った理鶯さんの表情はいつも以上に真剣だった



『隣で』ということはつまりそういうことで


私は思ってもいなかったから驚いてしまう




｢……私のことを？｣

｢……貴殿のことしか考えられない｣




そう優しげな笑みを浮かべた




｢理鶯さん、私の隣にいてくれるんですか？｣

｢約束しよう、小官が貴殿を守ってみせると｣




そう言った理鶯さんは私に優しいキスを落とした

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