「暗殺者」から「護る側」へと

第２２話 ページ30

「お前は誰だ。名を名乗れ!」

刀を向ける。

「あまり邪険にしないでくれ。俺は迅悠一」

「ジンユウイチ･･･?」

それが本名なのか?

なんて可笑しい名前だろう。

「いきなり単刀直入で聞くが、お嬢さんは近界民か?それとも、人間か?」

「私は人間だ。ここにいる者たちは狂人しかいないのか?」

「あはは。確かにこんな可笑しいの誰も聞かないよな」

何て物騒な所だ。

斬ってから逃げるか。

そう思い、そのジンとやらの首元を狙って刀を差し込んだ。

･･･が、ヒラリとかわされた。

「･･･え･･･?」

何だコイツ。避けた?

「残念。俺にはお嬢さんの未来が視えている。不意打ちも無駄だよ」

未来視の帝具か?!

「ひとまず秀次。言った通りだったろ」

「･･･チッ。そうだな」

は?こいつ等も何か握っているのか?

斬ってやる。

「よし。お嬢さんおれに着いて来てくれ」

「何を言っている。やすやすと着いて行けるか」

「お嬢さんは変わりたくないのか?」

「あ･･･ぁぁ」

『変わるんだ』『変わってやる』

変わらなきゃ。

そのことを聞いた瞬間、いきなり目眩がし、その場に倒れた。



―――遅れてすみませんでした。

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